ヨコハマグランドインターコンチネンタルホテル(横浜市西区)が、「社内介護カフェ」の取り組みを始めた。介護や認知症といったテーマに直面する従業員が悩みを共有したり、情報交換をしたりする場。横浜市内の企業では初の試みという。導入の背景には「介護を理由に離職してほしくない」との思いがあった。
「相談の場ではないので“相談未満”のコミュニケーションを大切に。年齢、序列に関係なくお話ししていただけたら」
5月18日、同ホテルの宴会場を使って開催された初回の介護カフェには、従業員8人が参加。進行役を務める「認定NPO法人市民セクターよこはま」(同市中区)の小菅聡一郎さんのあいさつに続き、参加者の自己紹介が始まった。
母親が認知症という男性スタッフは「この先どうなるのだろう、という不安がある」。やはり母親が認知症の女性スタッフは「今は父が元気だが、最近歩くのが厳しくなってきた。2人を介護するとなると、経済的にも心配」。お茶を飲みながら、それぞれが抱える事情や悩みを打ち明けた。