性的少数者らのカップルの関係を公的に証明する県のパートナーシップ宣誓制度。8月上旬に宣誓した塩谷町在住のカップルは「この先の安心材料になった」と喜びを語る。幼少期から性を巡る偏見などで傷ついてきた2人は、性の多様性への理解が広がることを願っている。
2人の戸籍は女性で、42歳と39歳。周囲にはパートナー関係を公言しており、「ダニエル」と「アニー」の愛称で親しまれている。
宣誓は「いつかしたいね」と漠然と思い描いていたが、ダニエルさんの手術が決まり行動に移した。
医療機関では、患者の手術への同意や病状説明を聞くことは法的な家族にしか認められないケースもある。「一番近くにいるのに、家族と証明されないと万が一のときに何もできない」。アニーさんは胸にこみ上げた寂しさを振り返った。