越後製菓の米菓ブランド「ふんわり名人」が伸び続けている。
同ブランドは、“ばりばり、ぼりぼり”といった硬く歯ごたえのある米菓が主流となる中、製造方法を見直すなどして試作を繰り返し10年の歳月を経て開発されたもの。
餅製造も担う同社のノウハウを活かし、つきたてのお餅のような風味や“ふわっととけるような”食感を打ち出している。
今年で発売18年目を迎え、商品を弛まず磨き続けている点を好調要因に挙げる。
8月24日発表会に臨んだ星野一郎会長は「18年前と比べ品質が良くなってきている。全ての材料をレベルアップさせたところ何の販促もせずに売上が3割程度伸び、少し割れにくく強度を増したことでも売上が3割程度伸びた。ある程度売れてくると、“売れているのだから変えないほうがいい”となりがちだが、そうではなく、“別の正解を求めて勇気を出して変更し、さらに伸びる”といったことを繰り返している」と語る。
旗艦アイテムは「きなこ餅」。北海道大豆を使用し一般的なきなこよりも深煎りにすることで、きなこ独特の香ばしさを引き出し、きなこに使用している砂糖の一部には和三盆を使用している。
「きなこ餅」は記録的な猛暑の夏場も好調を維持。小林康弘常務取締役は「8月も2ケタ増で伸びている」と語る。
「きなこ餅」に続く柱アイテムは「チーズもち」。「きなこ餅」に比べて導入率が低いことから特に「チーズもち」では配荷拡大による成長を見込む。
「ふんわり名人」は韓国や北米など海外でも展開されている。