岩手県交通(盛岡市、本田一彦社長)は8日、北上市内から金ケ崎高に通う生徒を対象にボランティア輸送を始めた。路線バス「北上金ケ崎線」は3月末に廃止し、代替交通も毎日運行はしていないため生徒の通学を支える。
同日朝、希望した3年生2人、2年生1人を相去地区の2カ所で乗せ、金ケ崎町西根の同校まで送った。及川和琉(なる)さん(3年)は「改めて多くの人の支えで学校に通えていると実感した」、鈴木凛さん(同)も「廃線を聞いた時はどうなるかと思ったが、不安を希望に変えてもらった」と感謝した。
北上市が1日から運行する代替のコミュニティバスは市南部の相去、鬼柳地区と中心部を結ぶルートで、月、水、金曜の週3回と減便になった。バス路線があることから金ケ崎高に進学した生徒もおり、同社などが対応を検討していた。