中仏協力、仏企業の中国事業により多くのチャンスもたらす

中仏協力、仏企業の中国事業により多くのチャンスもたらす

成都市にあるエアバス航空機ライフサイクルサービスセンターの外観。(1月24日撮影、成都=新華社記者/劉坤)

 【新華社パリ/天津5月29日】今年は中国・フランス国交樹立60周年に当たる。両国の貿易は60年間で800倍近く増え、2023年には789億ドル(1ドル=約157円)に上った。中国はフランスにとって欧州連合(EU)圏外で最大の貿易相手国であり、フランスも中国にとってEUにおける主な貿易相手国となっている。

 フランスのルメール経済・財務・産業及びデジタル主権相はこれに先立ち、中国との経済・貿易関係を非常に重視しているとし、中国が講じる同国からの輸入拡大に向けた措置を高く評価した。中国との対話・意思疎通を強化し、経済・貿易分野でより多く成果を挙げるよう促し、相違を適切に解消していきたいとの意向を示した。リエステール貿易・誘致担当相も、自由貿易を支持し、フランスに進出している中国企業の要望に耳を傾け、企業の公平な競争環境の創出に力を尽くしていきたいと強調し、中国のビジネス環境改善や同国からの輸入拡大に関する措置を高く評価した。

 欧州航空機大手エアバス傘下のエアバス(天津)デリバリーセンターでゼネラル・マネージャーを務めるクリストフ・シュレンプ氏はこのほど、新華社の単独インタビューに応じ、「当社は中国の主管部門および航空燃料サプライヤーの中国航空油料集団などと緊密に協力している。将来的に中国のパートナーと共に持続可能な航空燃料(SAF)を管理するための国際基準を制定する方針だ。これは当社の今後の事業発展を助け、中国の航空業にもウィンウィンのソリューションを提供する」と語った。

中仏協力、仏企業の中国事業により多くのチャンスもたらす

エアバス天津第2最終組み立てラインの建設現場で働く作業員。(3月31日撮影、天津=新華社記者/趙子碩)

 同氏はさらに、引き続き中国パートナーとの協力を強化し、「新たな質の生産力」(科学技術イノベーションが主導し、質の高い発展を促す生産力)の面で模索とイノベーションを続け、グリーン(環境配慮型)産業やクリーンエネルギーなど新興分野における協力の潜在力を積極的に掘り起こしていく考えを示した。

 医療機器を手掛けるフランスのスタゴは20数年にわたって中国市場を深く耕している。同社は今年3月、中国での医療機器の現地生産を開始した。新工場の天津思塔高医療器械は生産許可証を取得し、主力製品の全自動血液凝固分析装置2種が製品登録を完了した。 

 フランスの建設大手ファイヤグループ傘下の建機メーカー、ダイナパックは1999年に天津市に工場を設立した。23年にはファイヤグループのグローバルパーツ物流・集中調達センターも同市で稼働を開始した。

 中国に進出しているフランス企業は2千社を超える。中仏協力は互恵・ウィンウィンを促し、両国の経済は「あなたの中に私がいて、私の中にあなたがいる」(互いに密接な関係であることの意)という強力な共生関係を形成しており、両国関係の発展に向けてより強固な基盤を築いている。(記者/張宇琪、劉芳)

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