アジア初の円筒型FPSO、海上設置に成功

アジア初の円筒型FPSO、海上設置に成功

 【新華社北京6月12日】中国石油大手の海洋石油集団(CNOOC)は10日、アジア初の円筒型浮体式海洋石油生産貯蔵積出設備(FPSO)「海葵(かいき)1号」が珠江口盆地の流花油田海域で設置に成功したと明らかにした。中国にとって深海石油・ガス田浮体式設備設置における大きな進展となり、中国初の深海油田2次開発プロジェクトの年内稼働に向けた基礎を築いた。

 海葵1号は広東省深圳市の南東約240キロ、水深320メートル余りの、風向が変わりやすく、内部波が頻発している海域にある。荒れた海での安定性を確保するため、中国が独自に設計・建造した12組の深海アンカーが海底に設置された。これらアンカーは長さ2570メートルで、破断荷重が2300トンに達する係留索12本でつながる。この係留システムが海葵1号を海上でしっかりと固定している。

 「海葵1号」は原油生産、貯蔵、送出などの機能を一体化した設備で60万個近くの部品からなり、総重量は3万7千トン近く。1日当たり原油約5600トンの処理能力を持ち、石油貯蔵容量は最大6万トンに達する。(記者/李帥)

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