新エネ車市場販売、5月は好転 複数の好条件受け

新エネ車市場販売、5月は好転 複数の好条件受け

北京国際モーターショーで、中国のスマートフォン大手、小米集団(シャオミ)が発表した電気自動車(EV)「SU7」のスマートデバイスを体験する来場者。(4月28日撮影、北京=新華社記者/彭子洋)

  【新華社北京6月13日】中国の5月の新エネルギー車(NEV)市場は、祝祭日のある月のずれ、前年同月の高実績などの影響を受けた。一方で、政府による自動車の買い替え促進策の実施、北京モーターショーによる消費意欲の喚起、各地方による関連政策・措置の発表に加え、新車の価格戦争が落ち着き始め、買い取り価格保証措置も消費者の懸念を打ち消し、大手企業の目玉製品の発表が製品の供給見通しを安定させ、これまで様子見していた消費者の購買意欲を刺激し、新エネ乗用車市場は良好な発展段階に入った。

 中国の自動車業界団体、全国乗用車市場情報連合会の11日の発表によると、5月の新エネ車の生産台数は前年同月比31.0%増(前月比9.9%増)の88万1千台、販売台数は卸売りベースが32.1%増(同13.8%増)の89万7千台、小売りベースが38.5%増(同18.7%増)の80万4千台だった。新車販売に占める新エネ車の割合は、卸売ベースが前年同月比10.2ポイント上昇の44.2%、小売りベースが14.0ポイント上昇の47.0%となった。

 自主ブランドメーカーは新エネ車販売を複数車種で展開し、市場規模が拡大し続けている。5月の卸売りベースの販売台数が1万台を上回ったメーカーは前年同月比4社増(前月比2社増)の16社に上り、販売台数は新車販売の88.6%(前月は86.7%、前年同月は82.1%)を占めた。1万台を上回ったメーカーは上から順に、比亜迪(BYD)が33万488台、テスラ中国が7万2573台、吉利汽車が5万8673台、長安汽車が5万272台、奇瑞汽車が3万9444台、理想汽車が3万5020台、賽力斯集団が3万4177台、上汽通用五菱汽車(米ゼネラル・モーターズ<GM>、広西汽車集団、上海汽車集団の合弁会社)が3万3870台、広汽埃安新能源汽車(「埃安<AION>」ブランドを展開)が3万420台、長城汽車が2万4549台、上海蔚来汽車(NIO)が2万544台、浙江零跑科技(「零跑汽車<Leap Motor>」ブランドを展開)が1万8165台、東風汽車集団が1万4709台、上汽大衆汽車(ドイツ・フォルクスワーゲン<VW>との合弁会社)が1万2393台、小鵬汽車(Xpeng)が1万1724台、上汽乗用車(上海汽車集団傘下の乗用車メーカー)が1万26台だった。

 5月の新エネ車輸出台数は4.0%減(同18.8%減)の9万4千台で、乗用車輸出全体の24.8%を占め、前年同月から6.8ポイント低下した。中国ブランドの新エネ車は、スケールメリットの顕在化と市場拡大需要に伴ってますます海外に進出し、知名度を高めている。一部の国で制限を受けているものの、長期的にみて、輸出市場の見通しは明るいという。

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