糸魚川市の小中学校と特別支援学校に、市内で取れたイノシシの肉を使った給食が登場。県内産ジビエが学校給食で提供されるのは今回が初めて。児童生徒はジビエ給食を通じ、自然との共生について学んでいる。
市は野生動物による農作物被害について防除・捕獲の両面で対策をしている中で、捕らえたイノシシやシカを食材として活用するなどして「命を大切にしたい」考え。
今回の献立は「ジビエハンバーグケチャップソース(イノシシ肉50%使用)」など特別メニュー。市立磯部小(石口昇校長、児童26人)では19日に提供され、来校した地元猟師の青田徹さん(63)、その妻で食肉解体処理施設「惣右エ門」(同市大洞)を営む葉子さん(52)と共に食卓を囲んだ。
児童は「おいしい」と笑顔でジビエを堪能する一方、糸魚川市での野生動物による農作物被害や狩猟、地産地消などについて話を聞いた。徹さんはジビエ給食の提供について「感激した。(イノシシなどは)危険な動物として報道されたりしてるが、ジビエはおいしいもの、高級食材だとも取り上げられている。こうして子どもたちに食べてもらえるような環境をつくっていきたい」と話した。