勝てば優勝が決まる最終戦。埼玉県東松山市の大東文化大学グラウンドにてアウェーで対戦となった今日の試合はあいにくの雨。最初こそ追いつき追い越しのシーソーゲームの展開を見せたが、後半は”攻める慶應”で圧倒。1年生ながら既に何度もスタメンで出場している小野澤謙真(環1・静岡聖光学院)のキック成功率90%と正確なコンバージョンとペナルティゴールにも助けられ、見事大東文化大に勝利。そして関東大学春季大会Bグループ暫定2位から逆転優勝を飾った。
2024年6月23日(日)関東大学春季交流大会 対大東文化大学 @大東文化大グラウンド
○慶大 67{26―19、41―14}33 大東文化大●
関東大学春季交流大会 第5節慶應義塾大学 2024/6/23(日)12:30 K.O. 大東文化大学前半 後半 前半 後半4 5 トライ(T) 3 23 5 コンバージョン(G) 2 20 2 ペナルティゴール(PG) 0 00 0 ドロップゴール(DG) 0 026 41 計 19 1467 合計 33前半6分 村田(T) 得点者 前半4分 オト(T)
慶應義塾大学# 氏名 身長(cm)/体重(kg) 学年学部 出身校1 成田 薫 181/104 経4 慶應2 中山 大暉 176/103 環4 桐蔭学園3 吉村 隆志 177/108 環4 本郷4 中矢 健太 183/105 総4 大阪桐蔭5 浅井 勇暉 188/107 総4 仙台6 中野 誠章 178/101 文1 桐蔭学園7 田沼 英哲 176/95 総4 國學院大学久我山8 岩垂 樹希 177/90 政3 慶應9 小城 大和 168/72 商4 北嶺10 大川 竜輝 172/85 理3 慶應11 伊吹 央 176/81 経3 慶應12 山本 大悟 174/84 環3 常翔学園13 村田 絋輔 174/85 経4 慶應14 渡邉 匠 170/82 商4 川越東15 小野澤 謙真 180/85 環1 静岡聖光学院
大東文化大学# 氏名 身長(cm)/体重(kg) 学年学部 出身校1 橋口 博夢 166/96 2 昌平2 嵯峨 嗣侃 169/95 4 秋田中央3 石原 宗一郎 175/112 3 栄徳4 板橋 玄大 180/100 4 桐生第一5 佐々木 柚樹 188/105 4 八戸工業6 蓑洞 功志 175/90 4 御所実業7 吉川 竜月 178/94 1 國學院久我山8 大竹 慶宜 181/93 3 つくば秀英9 足立 祥英 171/73 4 東福岡10 福井 真仁 171/82 4 京都成章11 大方 維織 167/68 1 青森山田12 ハニテリ ヴァイレア 180/100 3 青森山田13 神田 永遠 170/80 4 中部大春日丘14 原田 光貴 180/85 4 石見智翠館15 タヴァケ オト 183/97 3 御所実業
慶應義塾大学 大東文化大学101.6kg FW平均体重 98.1kg813kg FW合計体重 785kg179.5cm FW平均身長 176.5cm
慶大のキックでスタートすると、前半3分、早速ピンチは訪れる。自陣ゴールラインまで残り約6mのところで大東大ボールのラインアウトからモールが形成されると、そのまま力勝負で押し込まれトライ。先制点を許した。しかし、慶大はすぐにお返しをする。6分、相手のハイパントをキャッチしたFB小野澤は自ら走り出し、ユニフォームを掴まれながらパスしたボールはCTB村田紘輔(経4・慶應)、SO大川竜輝(理3・慶應)へと繋がり見事にトライ。先制点を取られたわずか3分後にトライを奪い返した。13分には大東大、25分には慶大の主将であるHO中山大暉(環4・桐蔭学園)、27分には大東大、32分には慶大のCTB山本大悟(環3・常翔学園)が互いにトライを決め、シーソーゲームの展開に。今回出場していない慶大の不動のキッカー今野椋平(環3・桐蔭学園)に代わり、今日のキッカーを務めた1年生の小野澤のコンバージョンも次々と華麗に決まり、前半残り10分を切ったところで19-19と同点に。そしてさらに42分、相手陣地でマイボールのスクラムを組むと、そのまま長い距離足でコントロールし陣地を進めていくと、SH小城大和(商4・北嶺)が出されたボールを取ると自らトライ。26-19と7点リードした状態で前半を終えた。
後半が始まりすぐの後半5分、自陣深くに大きく蹴り出されたキックをキャッチしきれず、いとも簡単にトライを奪われ同点に追いつかれる。追いつき追い越しの展開にハラハラさせられたが、ここからの慶大がすごかった。7分、ゴールライン際のラインアウトから押し込み中山がトライ。10分にはラインアウトからきっかけを作り、1年生ながら大きな活躍を見せる中野誠章(文1桐蔭学園)が走り出てトライを決める。まだまだ勢いが止まらない慶大は16分、ポスト目の前のスクラムから左サイドにボールを動かしていき村田が仕留める。20分には再びゴールラインすぐの場所でラインアウトからモールが形成され、中山が飛び出しトライ。26分には敵陣ポスト目の前で大東大がタックルホールディングの反則を受け、慶大はペナルティゴールを選択。32分にもペナルティゴールのチャンスを獲得し、どちらも小野澤が華麗に決める。そして33分、残り5mのところでスクラムを組み、何度か倒されながらもボールを動かし、最終的に山田空太(経4・慶應志木)が突破してトライ。後半で5連続トライと圧巻の”攻める慶應”を見せてくれた。35分にはトライを奪われたものの、最終スコアは67-33と、圧倒的な差をつけて勝利。そして同時に関東大学春季交流大会Bグループの優勝が決まった。
この試合は、慶大の持つ力と粘り強さをまざまざと見せつけた一戦となった。序盤から追い越し追いつかれ、まるでシーソーゲームのような展開が続く中、慶大の選手たちは一歩も引かず、全力で戦い抜いた。特に後半に見せた圧巻の攻撃力は、見る者の心を奮わせた。
そして今大会の優勝は、ただの勝利ではない。これは奇跡に頼ることなく地道に続けた努力の結晶であり、チーム全員の心が一つとなった結果だ。試合を通して見せた彼らの情熱、闘志、そして仲間を信じる心は、観客にも深い感動を与えただろう。慶大の若き虎の奮闘は、まだまだここで終わらない。次なる戦いの場は秋の関東大学対抗戦。更なる強敵が息を巻いて慶大を待っている。夏の強化期間を終え、一層強くなった猛虎の活躍に大いに期待したい。
なお、今回はBグループ優勝を記念していつもより多く、8人の選手にインタビューしました。このインタビューは後日別の記事として公開いたしますので、しばらくお待ちください!
(写真:塩田隆貴、記事:宇田川志乃)
慶應 筑波 東洋 日本 大東文化 立教 勝点 順位慶應義塾大学 ●43-45 ○62-17 ○38-31 ○67-33 ○54-22 20 1筑波大学 ○45-43 ○45-31 ●26-29 ○40-28 ○75-12 18 2東洋大学 ●17-62 ●31-45 ○31-24 ○36-35 ○40-19 13 3日本大学 ●31-38 ○29-26 ●24-31 ●31-33 ○54-14 12 4大東文化大学 ●33-67 ●28-40 ●35-36 ○33-31 ○55-26 10 5立教大学 ●22-54 ●12-75 ●19-40 ●14-54 ●26-55 0 6
<順位決定>
順位決定方法は勝ち点制度を用いて決定する。
順位決定方法について
①勝ち点の多い順に順位決定を行う。
勝ち:4、引分:2、負け:0、不戦勝:5、不戦敗:0、不成立:2
ボーナス点として以下の勝ち点を与える。
⚫負けても7点差以内ならば、勝ち点1を追加。
⚫3トライ差以上での勝ちならば、勝ち点1を追加。