レンズ一体型カメラが好調をキープ 日本向け市場は回復傾向か 5月のデジタルカメラ生産出荷実績

by 本誌:宮本義朗

デジタルカメラ【Worldwide】出荷数量月間推移 出典:一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)

一般社団法人カメラ映像機器工業会(CIPA)は7月1日(月)、2024年5月のデジタルカメラ生産出荷実績(同工業会統計)を公開した。

レンズ一体型カメラの好調つづく

2024年5月のデジタルカメラ総出荷台数は74万3,965台、金額は734億1,848万2,000円だった。前年同月比で台数が105.1%、金額は106.1%を記録。前年同月比で下回った前月から好調に転じる結果となった。

前月比では台数116.0%、金額116.4%といずれも伸長。1~5月の累計(台数301万6,982台、金額2,893億6,417万6,000円)では、前年同期比で台数109.1%、金額115.3%を記録している。

カメラ区分で見るとレンズ一体型カメラがとくに好調だった。前年同月比で台数が114.7%、金額が128.8%となっている。前月比でも台数127.9%、金額126.1%と続伸している。

日本向け市場は回復傾向 欧州向け市場は不調か

日本向け市場におけるデジタルカメラ総出荷台数は9万4,888台、金額は60億4,496万3,000円だった。前年同月比で台数が123.1%、金額が106.6%を記録し、2カ月連続で減少していた前月から回復する結果となった。

カメラ区分では、世界全体の動きと同様にレンズ一体型カメラが好調だった。前年同月比で台数138.2%、金額124.1%と大きく伸長。前月比でも台数135.0%、金額118.5%となっている。

その他では一眼レフカメラもおおむね好調だった。前年同月比では台数90.7%、金額97.7%と下回ったが、前月比では台数123.6%、金額124.1%と成長した。

日本以外のデジタルカメラ総出荷台数は64万9,077台、金額が673億7,351万9,000円を記録。前年同月比では台数が102.9%、金額が106.0%と微増だった。前月比では台数が116.1%、金額が117.5%。

地域別では中国向け市場が好調を維持。特にミラーレスカメラが好調で、前年同月比で台数が123.1%、金額が120.6%となっている。一方でレンズ一体型カメラは台数99.3%、金額108.4%で世界全体の数値より伸長率が抑えめな印象となっている。

前月不調だった米州向け市場は回復傾向を見せた。こちらはレンズ一体型カメラが好調。前年同月比で台数130.5%、金額155.2%と大きく伸長している。そのほかミラーレスカメラ、一眼レフカメラにおいても前年同月を上回る結果となった。

欧州向け市場は不調が続いた。他の地域では好調を維持しているミラーレスカメラについても、台数80.1%、金額80.0%と昨年同月から大きく下落している。

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