「フランスで、そんな光景は見たことがない」 フランス人が日本で目にして驚いたこととは

フランス人の(左から)レロイさんとヒューゴさん【写真:Hint-Pot編集部】

海外でも多くの人たちを夢中にさせている、日本の漫画やアニメ。訪日外国人のなかには、「日本の漫画を見て育った」という人がたくさんいます。初めて日本を訪れたフランス人男性2人も、小さな頃から日本の漫画を楽しんでいたそう。作品で見ていましたが、日本で実際の様子を目にして、びっくりした光景があると話します。いったい、どんなことに驚きを覚えたのでしょうか。

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大好きな漫画の作者の出身地で「像も見てきましたよ!」

フランスのパリから初めて日本を訪れた、レロイさんとヒューゴさん。日本の文化や伝統に興味があり、寺や神社の作法にも気を配っています。そんなふたりは、東京観光のあとで京都にも足を運ぶそうです。

東京では、浅草や渋谷、上野などをめぐりました。とりわけ印象的だったのは葛飾区。緑豊かな日本庭園が見どころの山本亭では、庭を見ながら和菓子と抹茶を楽しみました。

「特別な体験ができました。柴又帝釈天も伝統を感じられて美しかったです」と、感想を教えてくれたヒューゴさん。また、歴史的な建物だけでなく、なにげない街並みにも感動を覚えた理由がありました。

柴又帝釈天【写真提供:ヒューゴ】

小さな頃から、日本の漫画やアニメに親しんできたふたり。そのため、日本に着いてその風景を見たとき「あ! 作品で見てきた世界だ!」と興奮したといいます。

「街並みや建物もそうだし、学生たちの制服姿もフランスにはないもの。僕たちの学校には制服がなかったから」とレロイさん。日本人にとってはなにげない風景であっても、作品の世界に入り込んだ気持ちを味わっているようです。

さらに、ヒューゴさんは「街をめぐって、『キャプテン翼』像も見てきましたよ! 作者の高橋陽一先生の出身地でもあるんですね」と話し、思い入れ深い像が見られたことにも目を輝かせていました。

作品で学んだ日本の様子 実際の光景を目にし「改めて感心」

ヒューゴさんはほかにも、日本のある日常の様子に衝撃を受けたと語ります。

「日本では『きちんとルールを守る』ということも、作品を通じて知っていました。たとえば地下鉄で電車が到着したとき、ホームにいる人たちは、電車から降りてくる人たちを待ちますよね。待ってから電車に乗り込む。フランスで、そんな光景は見たことがない……。降りたり乗ったりが、同時に起きますから。日本ではホームで整列して待ち、ルールやマナーを守っている姿を見て、改めて感心しています」

日本人は電車でのマナーが素晴らしいと、外国人観光客から驚きの声が上がることが多くあります。また、日本の漫画やアニメをよく見ている外国人のなかには、電車の乗降などで整列するのは“日本の作品ならではのシーン”だと感じている人もいるようです。

文化の違いを敏感に察知し、新鮮な驚きを覚えているふたり。日本でしか見られないものをたくさん目にし、旅を楽しんでほしいですね。

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