パ・リーグ球団別週間MVP、オリックス森が12球団トップ ロッテ岡は8試合連続二塁打の新記録樹立

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森友哉がwRAA6.0で12球団1位

6月も終わりを迎え、プロ野球もシーズンの約半分を経過。パ・リーグでは首位のソフトバンクが先週も5勝1敗と勝ち越し、ついに勝率7割超え、2位ロッテに11.5ゲーム差をつけ、独走態勢を築いている。

日本ハム、楽天、オリックスは週間で4敗とやや失速気味。最下位の西武は約1カ月ぶりに2カード連続の勝ち越しに成功し、ようやく明るい兆しが見えつつある。

SPAIAでは6月25日から30日までのwRAAを集計。本塁打数や安打数も含めて打撃面で貢献度の高い選手を「週間MVP」として球団別に紹介する。

wRAAとは、リーグの平均的な打者が同じ打席数の場合と比べてどれだけチームの得点を増やしたかを示す指標。平均的な打者なら0となり、貢献度が高いほど数値は大きく、低ければマイナスになる。wRAAが10なら、その打者が打席に立つことで、平均的な打者より10点増えたと評価できる。

オリックスの森友哉が12球団トップとなるwRAA6.0をマークした。森は6月27日のソフトバンク戦で今季初の猛打賞を記録するなど全6試合でヒットを放ち、20打数10安打の打率.500、1本塁打、5打点と打棒が爆発した。

これで右太もものケガから復帰した6月13日以降、打率.389、2本塁打、8打点と絶好調。今季は開幕から極度の打撃不振に陥っていたが、ようやく本来のバッティングを取り戻しつつある。

岡大海が2週連続、近藤健介は3週連続チームトップ

4勝1敗だったロッテは岡大海がwRAA5.5で2週連続チームトップだった。先週は4試合でスタメン出場、うち3試合で複数安打を放ち、15打数8安打の打率.533、OPSは1.565をマーク。6月30日オリックス戦の7回にはレフト線へ2点二塁打を放ち、8試合連続二塁打のプロ野球新記録も樹立。11年目外野手のバットから快音が止まらない。

首位独走のソフトバンクでは主砲の近藤健介が打線をけん引。週間で20打数7安打の打率.350、2本塁打、7打点を記録し、wRAA5.1で3週連続チームトップとなった。これで打率(.355)と本塁打(13本)でリーグトップに立ち、打点(47)もトップの同僚・山川穂高に2打点差と肉薄。自身初の三冠王へ着々と歩みを進めている。

3勝1敗1分けだった西武では外崎修汰がwRAA3.0でチームトップだった。週間打率は18打数5安打の打率.278だったが、6月28日の楽天戦では6回の第3打席に貴重な追加点となる3号2ランを放つなどチームの勝利に貢献。下半身のコンディション不良から25日に復帰し、貧打に苦しむ打線に活気をもたらす活躍を見せている。

小郷裕哉が2度のマルチ安打、郡司裕也は今季初猛打賞

4位の楽天では、小郷裕哉がチームトップのwRAA2.0をマークした。今季は主に1番を任されている6年目外野手は、先週も2度のマルチ安打含め16打数5安打の打率.313、1本塁打、3打点で、OPSは1.025の好成績。レギュラー定着2年目にして打線に欠かせない存在となっている。

1分け4敗と苦しんだ日本ハムでは、郡司裕也がwRAA1.4でチームトップだった。6月28日のソフトバンク戦で今季初の猛打賞を記録するなど、週間で17打数6安打の打率.353をマーク。6月の月間打率は.310と尻上がりに調子を上げてきており、厳しい夏の戦いにおけるキーマンとして期待したい活躍ぶりだ。

いよいよ7月に入り、23日、24日のオールスターまで1ヵ月を切った。残り少なくなった前半戦、調子を落とさず走り抜けるためには、週間MVPに輝いた選手たちがこのまま打線をけん引できるかがカギとなりそうだ。



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