広島県や山口県、広島市でも個人情報が流出 「イセトー」ランサムウエア被害

広島県庁

 広島、山口両県と広島市は2日、税務関連の通知書の印刷業務を委託した企業のサーバーがコンピューターウイルスに感染し、一部の個人情報が流出したと発表した。広島県では少なくとも101件に上るとみられる。

 広島県税務課によると、流出の恐れがあるのは2023年度の個人事業税と自動車税の関連書類のデータで、税額や名前、住所を含む。増える可能性もあり、確定次第、対象者に謝罪する。

 広島市は、22年度の個人市民税と県民税の特別徴収税額決定通知書のデータで31人分の住所や名前、所得額が記されていた。山口県は自動車税の納付を促す名前や住所、車のナンバーが分かる催告書のファイル14件という。

 いずれも通知書の印刷業務をイセトー(京都市)に委託していた。同社は今年5月26日に身代金要求型ウイルス「ランサムウエア」のサイバー攻撃を受け、その後にデータ流出が確認された。広島市の市民税課は「イセトーからは来週早々に調査が完了すると聞いている」と説明した。

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