メディキット×大研医器 精密業界「医療機器」を扱う会社を比較【ライバル企業の生涯給与】

「メディキット」と「大研医器」/(C)日刊ゲンダイ

ジメジメとした暑さが続きます。30度を軽く超える日も増えてきましたが、雨が降りしきると肌寒さを感じることもあります。新型コロナはひところより落ち着いたとはいえ、感染者がいなくなったわけではありません。

いわゆる人食いバクテリア(劇症型溶血性レンサ球菌感染症)に恐怖を覚える人も増えているようです。

今回は精密業界で、医療機器を手掛ける「メディキット」と「大研医器」の社員待遇を比較してみます。

メディキットは東京都文京区に本社を置く医療機器メーカーです。1973年に、宮崎県で人工透析用留置針の製造を目的に設立。人工透析用留置針で国内トップを誇ります。血管造影用カテーテルなども販売しています。海外はベトナムに拠点があります。

大研医器の本社は大阪府和泉市。68年に大阪市北区で設立し、医療機器の販売からスタートしました。病院内の感染を防止するための真空吸引器や、医薬品注入器、麻酔関連を主軸に、最先端医療分野の開発も行っています。

業績はどうでしょうか。2024年3月期(単体)で比較してみます。売上高はメディキットが219億円、大研医器が98億円。経常利益は31億円と15億円、純利益は25億円と10億円です。

有価証券報告書によると、社員の平均年収はメディキットが600万3000円、大研医器が600万8000円。役員報酬は1人あたり平均で999万円と1477万円となっています。

年代別の推定年収は、30歳時はメディキットが477万円、大研医器が456万円。40歳時は593万円と567万円、50歳時は670万円と640万円です。

生涯給与はこうなります。

▽メディキット…2億2500万円
▽大研医器…2億500万円

両社の社員がこの収入に応じた平均的な支出を続けた場合、65歳時の推定資産(貯蓄可能額)はメディキット2957万円、大研医器2955万円です。85歳時は2293万円と2075万円。どちらも安定した老後が待っていそうです。

(データ提供「Milize」=https://milize.co.jp)

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