【国東】畳表の材料となる国東市特産「くにさき七島イ」をPRするイベントが、市内安岐町の大分空港で開かれている。工芸品の展示や七島イを浮かべた足湯などを10日まで楽しむことができる。
市商工会女性部、生産者らでつくる「くにさき七島藺(い)振興会」、市、県の取り組み。空の玄関口での情報発信を目的に企画した。
2階の売店前には七島イで編んだ草履や円座、コースターなどを展示。7日と10日の午前10時からは、七島イで編んだしおりなどの無料配布も予定している。
展示コーナーの入り口には、茅(ち)の輪ならぬ「七(しち)の輪」を設置。地元の七島イ工芸作家岩切千佳さん(47)らが七島イと竹を使い制作した。岩切さんは「七夕にちなみササもあしらっているので、願い事を書いた短冊を飾ってほしい」と話した。
1階の足湯スペースには岩切さんの作品を展示。生産工程を紹介する動画も流している。
七島イは断面が三角形をしており、丈夫なのが特徴。約350年前から国東地方で生産されてきたが、現在では安岐町が全国唯一の産地。高齢化などの影響で生産農家は6軒に減少しており、市は7月10日を「くにさき七島藺の日」と定めて伝統作物の継承に努めている。