ともに書道、「絆」強める 本宮の英国訪問団、現地生徒と交流

団員の指導を受けながら白いうちわに漢字を書く現地の生徒

 【英ロンドン=本宮支局長・斎藤優樹】本宮市の英国訪問団は2日(日本時間同日夜)、ロンドン郊外のエセックス州にある政府独立中・高「ダヴェナント・ファウンデーション・スクール」を訪れた。両国の生徒が書道などで交流し、親睦を深めた。

 本宮市は英国五輪委員会の紹介を受け、2019年から同校との交流を開始。この日は団員の中学生15人が同校を訪れ、現地の生徒約20人と交流した。

 書道では、本宮市の生徒が筆の持ち方を生徒に教えたり、筆を一緒に持って漢字を書いたりした。白沢中3年の佐藤言美さん(15)は「積極的に英語で話しかけることができて楽しかった。将来は英語を使って日本の文化を伝える仕事に就きたい」と笑顔を見せた。漢字を書いたオリビア・エスコバーさん(14)は「漢字は難しかったが、書道は楽しかった。日本と英国の類似点と相違点を知ることができて良かった」と話した。

 駐英公使や留学生と交流

 本宮市の英国訪問団は1日午後(日本時間同日深夜)、在英日本大使館やユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)を訪問し、中学生が岡崎泰之公使や大沼信一教授(福島市出身)と交流した。

 大使館を訪れた生徒たちに対し、岡崎公使は「私も初めて外国を訪れたのは中学生。短い滞在かと思うが、しっかり経験を積んでほしい」と激励。本宮一中3年の高橋優衣さん(14)らが岡崎公使に外交官を目指したきっかけなどを質問した。英国県人会「ロンドンしゃくなげ会」の満山喜郎会長(白河市大信出身)が同席した。

 UCLでは、生徒が日本と海外の考え方の違いなどに触れた。大沼教授は「英国は中学校で、大学に向けた基礎的な教育が始まる。日本は大学で初めて将来を考える。海外を目指すなら、今の段階で自分が進みたい道を考えることが重要だ」と伝えた。

 日本人留学生の松本璃々彩(りりあ)さん(22)と水越海翔さん(24)が学生生活を紹介。2人は「人と会話を続ける力があれば、どこに行ってもいろいろな人とつながることができる。何事にも挑戦し、どんなことも受け入れることで留学も楽しくなる」とエールを送った。本宮一中3年の三瓶真誉(まさのり)さん(14)が「外国の大学ならではの魅力を感じた。帰国後、友達に経験や世界が想像以上に身近にあることを伝えたい」とお礼を述べた。

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