予選パー4で決勝パー5 「日本プロ」2番ホールの“ナゼ”

2番ホールはパー5とパー4で行われる(撮影/桂川洋一)

◇国内メジャー第2戦◇日本プロゴルフ選手権大会 事前情報(3日)◇富士カントリー可児C志野C(岐阜)◇7164yd(パー71)、7201yd(パー72)

今大会の2番ホールは予選ラウンドでパー4(517yd)に設定され、決勝ラウンドでパー5(554yd)に変わる。それに伴い、18ホールのパー設定も「71」から、週末には「72」へ。悪天候等が理由ではなく、変更をあらかじめ決めているのは異例と言える。

大会コースセッティングアドバイザーを務めるツアー2勝の桑原克典も「大会期間中に(パーが)変わるのは非常に珍しい」と話し、理由を「進行上の問題」と明かした。

パー4設定の際、ティショットのランディングエリアは下り傾斜になるという(撮影/桂川洋一)

会場の富士カントリー可児クラブ志野コースの2番は一般営業時、パー5でプレーされる。しかし、トッププロにとって554ydの距離は十分に2オンが可能。そのため、多くの選手が2打目エリアで前の組のプレーを待つことが予想される。

「1番がストレートホールで距離も短く(377yd)、選手はすんなり終わるだろうということで、2番でセカンド、ティショットを待つことになり選手が詰まってしまうのではないかと。そこでティを前にして、パー4にしました」

144人がプレーする予選ラウンドは進行状況によって、後半の組が日没との“戦い”にもなる。大会側はコースに「初日、2日目と申し訳ないですがパー4で、決勝からフルスペックでやらせていただきたい」(桑原)と要望。決勝ラウンドは60位タイまでの予選通過者に限られ、時間的余裕ができることから本来のパー5に戻す。

グリーン手前からは打ち上げに(撮影/桂川洋一)

ヤーデージ上はわずか37ydの差だが、パー4設定時の第1打の落下地点は強い下り傾斜になるため、パー5にした際の第2打の飛距離差はそれ以上になるという見立てだ。

「セカンド地点が左足下がりになる。(パー5設定時に選手が握るであろう)ロングアイアンやウッドでは球が上がらず、グリーンをキャッチするのは非常に難しい」と桑原。大会連覇がかかる平田憲聖は「パー5ではティショットが成功すれば“4”を絶対に獲っていきたい。やっぱりパー4でやる方がかなり難しいホールになるのかなと思います」と話した。(岐阜県可児市/桂川洋一)

© 株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン