都知事選最終盤に飛び交う「蓮舫狙い撃ち」の怪情報…永田町に出回る“石丸2位”データの真の狙い

はね返せるか(蓮舫氏)/(C)日刊ゲンダイ

7月7日投開票の東京都知事選が終盤に差し掛かり、情報戦の様相を呈している。

大手メディアの情勢調査では現職・小池百合子知事(71)が先行、蓮舫前参院議員(56)が追いかけ、石丸伸二前安芸高田市長(41)が続く展開になっているが、ここへきて下馬評を覆す“怪情報”が永田町で飛び交い始めた。出回っているのは、あるメディアが実施したとされる情勢調査の結果。「小池45、石丸25、蓮舫20」と記されている。「日曜まで」とも明記されているから、期日前投票の出口調査の結果と受け取れる。真偽不明とはいえ、驚くのは、蓮舫氏が石丸氏の後塵を拝して3位に沈んでいることだ。

「立憲民主党と共産党がバックアップする蓮舫さんには組織票があり、地盤のない石丸さんに負けるなど、普通では考えづらい。ただ、港区や千代田区、中央区といった富裕層が住むエリアでは石丸さんが蓮舫さんを上回っているそうですから、『石丸2位、蓮舫3位』は根も葉もない話とは言えません」(都政関係者)

実際、石丸氏の選挙戦術には目を見張るものがある。陣営内には「ITチーム」が設置されており、確認団体のビラを配布したエリアが地図アプリで一目で確認できるシステムを構築している。ボランティアが1日1000人集まったこともあり、ビラの配布が不十分な地域に人を送るなど、人海戦術も展開。また、情勢調査も実施しており、各エリアの優勢、劣勢まで把握しているという。「従来とは全く違う選挙戦略」(石丸の支援者)をとっているのだ。

石丸氏本人は話の中身はともかく、歯に衣着せぬ言動が有権者に好評。日を追うごとに支持を広げているのは事実だろう。

「諦めムード」に追い込む思惑か

しかし、「石丸2位」情報は意図的に流布されていることも考えられる。今週に入り、自民党やメディアが実施したとされる複数の情勢調査の結果も永田町に流出。いずれも、順位は「小池、蓮舫、石丸」となっている。こうした中、何者かがあえて「石丸2位」のデータを流すことで、蓮舫陣営を追い込もうとしている可能性がある。

「石丸さんが2位につけているデータを見た蓮舫陣営が諦めムードになってもおかしくありません。一方、石丸陣営は勢いづくでしょう。それで実際に蓮舫さんが3位に沈めば、石丸、小池両陣営はシメシメ。特に小池さんと握る自民党にとって『蓮舫大敗』は垂涎の展開です。勢いに乗る立憲の象徴である蓮舫さんが、第三極の石丸さんにまで負ければインパクトは大きい。立憲中心の政権交代への期待はしぼむ。裏金事件のマイナスイメージも多少は払拭できるでしょう」(官邸事情通)

選挙に怪情報はつきものだ。狙い撃ちされた蓮舫氏は、はね返すことができるのか。

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X(旧ツイッター)では「#石丸伸二」が連日トレンド入りする注目度の高さ。この展開にニンマリなのが、切っても切れない間柄のドトールコーヒーだ。

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