中日ポスト立浪は「侍J井端監督vs井上二軍監督」の一騎打ち…周囲の評価は五分五分か

中日井上二軍監督(左)、侍J井端監督(C)日刊ゲンダイ

中日・立浪和義監督(54)は 今季限りでの退任が確実視されている。

後任の最有力候補として名前が挙がるのは侍ジャパンの井端弘和監督で、選手の選定も「侍ジャパンの監督としてではなく、中日の次期監督有力候補としての視察のようだ。そんなうがった見方もある」とは中日OB。

地元放送局関係者からも「後任の最有力となるのが侍ジャパンの井端監督なわけですが、井端監督もやる気満々だといいます。当初から中日監督を視野に入れていたともっぱらで、なんとか古巣を再建したいという思いが強いようです」という声が聞かれるがーー。【前編】からつづく。

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ポスト立浪にはもうひとり、強力な候補がいる

井上一樹二軍監督(52)だ。09年限りでドラゴンズ一筋20年の現役生活に幕を下ろし、翌10年から13年まで一軍打撃コーチ、二軍監督などを歴任。21年から2年間、矢野監督の下で阪神ヘッドコーチを務めた。立浪監督とは現役時代から兄弟分の仲として知られ、後輩の中では唯一、真正面から忠言できる熱血漢でもある。

■ウエスタン・リーグで首位快走

「立浪監督とのそんな関係性もあって、球団が11年ぶりに呼び戻した。その井上監督が率いる中日の二軍は現在、苦戦する一軍を尻目にウエスタン・リーグの首位を快走している(2日現在)。昨年まで二軍も2年連続最下位だから、大躍進だ。片岡二軍監督(現一軍ヘッドコーチ)が率いて泥沼の14連敗を喫したのがウソのよう。中日がウエスタンを制すれば11年以来となるが、その時もチームを率いていたのは井上二軍監督。改めてその手腕を見せつけている。人望もあって、私は関係者から、『一樹は次期監督の最有力候補』だと聞いている。実績、手腕、人間性からいっても、井上二軍監督を推すOBは数多くいる」(別の中日OB)

評論家の権藤博氏は、「マルティネスという絶対的な守護神がいて、勝率5割を切るというのがそもそも異常なこと。ベンチが投手力というストロングポイントを生かした戦い方ができていないということ」と指摘している。立浪監督が手も足も出なかった中日の再建は、どちらの候補に託されるのだろうか。

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