盛岡の小中学校、地域偏在が顕著に 中心部でも小規模化

算数の授業に取り組む山王小の1年生。盛岡市の中心部でも児童数減少が続く=同市小杉山

 盛岡市内63小中学校の児童生徒数が減り、地域偏在が顕著となっている。2023年度の在籍数は10年前を2597人(11.4%)下回り2万225人に。住宅や商業施設の開発が進む南部と他地区では様相が大きく異なり、中心部でも小規模化が目立つ。部活動への影響が出始めている中、校舎の老朽化も進行しており、将来的に適正配置の検討が必要になりそうだ。

 市中心部の国道4号近くにある山王小(内田留美子校長、児童107人)。1年生14人がブロックを使って算数の授業に臨む。担任教諭が一人一人に声をかけ、丸付けして回った。

 近隣校の児童が増えたことで1958年に新設されたが、2013年度に170人だった在籍数は10年間で50人(29.4%)減り、子ども会活動への影響もある。内田校長は「状況に合わせて教育活動を変えていく部分も出てくる」と先を見据える。

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