水素燃料の「BMW」出発 福島県内で実証実験、5日は試乗体験

水素で走る燃料電池車「BMW iX5 Hydrogen」

 ドイツ自動車大手BMWグループは3日、水素で走る燃料電池車「BMW iX5 Hydrogen」の福島県内での実証実験を始めた。国内4カ所目の実施で、試乗を体験した県民からの意見を製品開発に役立てる。

 同日は福島市内で、報道関係者向けに試乗や製品説明を行った。航続距離は504キロで、水素タンク(約6キロ)を3~4分で満タンにできるため、数度の短時間停車でBMWが得意とする長距離ドライブの楽しさが味わえるのが特徴という。

 BMWグループはトヨタ自動車と共同で燃料電池車の基礎研究を行っており、昨年7月から国内での実証実験を開始。東京、福岡、大阪に続き、福島水素エネルギー研究フィールド(浪江町)があるなど水素エネの導入に力を入れている本県での実施を決めた。

 これまで専門家や行政機関を対象に実証実験を行ってきたが、5日には初めて一般向けの体験試乗をいわき市で行う。2020年代後半に予定する市販を目指し、寄せられた意見を車両の開発に生かす。

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