リピ確定! 快適すぎる河川敷「キャンプ・車中泊・BBQ」スポット「現地1泊レポ」

田代運動公園に隣接した無料キャンプスポット「中津川河川敷」(撮影:吉田 哲大)

全国には、無料キャンプ施設として利用できるスポットが数多くある。今回は、神奈川県で人気No.1の野営地、愛川町にある「田代運動公園」をピックアップ。

田代運動公園キャンプ場の名で親しまれているが、正式には田代運動公園に隣接した中津川河川敷。実際に泊まってみたので、多くの人々に愛される理由とその魅力をお伝えしたい。

■自然を感じながら、スポーツや景観が楽しめる田代運動公園

中津川沿いにある総合運動施設

田代運動公園は各種スポーツが楽しめる総合運動公園で、緑に囲まれ木陰にはベンチが設置され、市民の憩いの場となっている。小さい子ども連れにうれしい遊戯場もあり、家族揃って遊ぶことができる。

公園内は整備が行き届いており、ゴミひとつ落ちていない。中津川沿いの遊歩道は風も心地よく、青く澄んだ川の景観が楽しめる。

河川敷の堤防から遊歩道を散策すると、鮎釣りを楽しんでいる方も見かける。なんとものどかな光景である。

右手が田代運動公園、左手に中津川

中津川を挟んで反対側は、小高い丘や森になっているため、建造物もなく大自然が堪能できる。運動公園の一角にスケートボードを楽しめるスケートパークもあるが、スケートボード専用として設けられたスペースがあるのはなかなか珍しい。

運動施設で汗を流したり、園内の芝生やベンチで木陰で読書、ファミリーピクニックなど運動公園内でも色々な利用ができそうだ。

■田代運動公園に隣接している中津川河川敷

今回のキャンプの舞台、中津川河川敷へ車で向かう道へ入ると、桜並木が迎えてくれる。右側に運動公園が広がり、突き当たりをUの字で河川敷へ下る道だ。

この桜並木の下は木陰になっており、日差しの強い日でも気持ちがいい。

山からの吹き下ろしの風もあり、木陰に吹く風は非常に涼しい。逆に冬場は少し寒いくらいだ。

●管理が行き届いてる中津川河川敷の施設

土手の上からでもキャンピングカーや車中泊、グループバーベキューを楽しんでいる様子がうかがえる。ソロキャンパーの姿も多い。

キャンプ場の料金は抑えたいところなので、無料で使用できるのが大きいのだろう。

ソロキャンプと車中泊を楽しむ筆者だが、ここは無料で利用するには十分すぎる環境だ。ベース基地を作り、運動公園を散策し、また戻ってのんびりと過ごすなど、1日をフルで堪能できそうだ。

週末の時間経過を観察してみると、午前中にはいっぱいになる河川敷も、15時くらいには空きができはじめる。日帰り家族が帰宅する時間帯のようだ。その後、グループバーベキューの集団が撤収を始めていた。

日照時間が長い季節であれば、そのぐらいの時間にきてもいいかもしれない。チェックイン時間がない無料のキャンプスポットならではの調整術である。

土手から下り河川敷に入ると、まず目に飛び込んできたのが薪売りの車だ。現地で薪が購入できるのは、宿泊、日帰りいずれのスタイルでも非常に重宝するサービスだ。ただし、直火は禁止なので必ず焚き火台を準備しよう。

週末11時頃の河川敷は、既にいい場所は陣取られており、河川敷の両側と真ん中にテントやタープが張られ、人気の高さがうかがえる。

ここ中津川河川敷は水場がないため、水は自宅から持っていく必要があり、当然ゴミは持ち帰りである。

気になる設備のひとつがトイレ。仮に仮設トイレであったとしても、清潔であってほしい。

運動公園内ということもあり、河川敷を上がった土手沿いに立派なトイレがあり、温水ウォシュレットまで備え付けられている。

トイレットペーパーも十分に補充されており、管理が行き届いている。女性や子どもも安心して来られる要因なのかもしれない。場内に3か所あるうち17時で閉まってしまうところもあるため、土手沿いのトイレを使用するのがいいだろう。

●中津川河川敷の敷地内の様子

無料でキャンプやバーベキューを楽しめる中津川河川敷は、河川敷特有の河原ではあるが、全面に石がゴロゴロしているわけではない。傾斜も少なく、割と平坦に整備されている。

テント泊や車中泊でも違和感なく、就寝可能なレベルだ。テント泊の際はコットがあれば、さらに寝心地は向上するだろう。

場所によっては砂地に近い箇所があり、一等地といえる。週末は激戦区になること間違いなしだ。

多くの人で賑わっているが、ゴミも落ちていなく、大音量で音楽を流している集団もいない。筆者が宿泊した時は、22時には就寝する利用者が多く、起きていても静かに焚き火を楽しんでいたりと有料キャンプ場並の静けさだった。

今回は、カーサイドタープに車中泊というスタイルにしたが、朝までぐっすり眠ることができた。

●中津川河川敷のメリット

無料で楽しめる中津川河川敷のメリットは数多い。

・無料でキャンプやアウトドアが楽しめる ・常設されたトイレがきれい ・無料であるが故、試し張りや車中泊を体験できる ・出入りが自由 ・チェックイン、チェックアウトの心配がいらない ・即決即実行で利用できる ・運動公園があるため、人の気配も感じられて安心 ・マナーの範囲で自由である ・予約なしで利用できる点

など、無料だからこその特典が豊富にある。ソロキャンプや車中泊も多かったので、初めてソロで行動する人にもおすすめの場所だ。

●中津川河川敷のデメリット

デメリットを列挙すれば、以下の通り。

・水場や洗い場がないため、洗い物が少ない食事がおすすめ ・地面の凹凸が少ないが、河川敷なのでペグは頑丈なタイプが必要 ・場所は早い者勝ち ・週末は季節によって非常に混む。とくに日帰りバーベキューが増加する夏場は注意 ・遮るものがないため、雨風対策は必須

これらが苦でなければ、全く問題はなく楽しく過ごせる。車中泊の場合、水さえ持ってくれば上記のデメリットはほぼ解消される。

■中津川河川敷はリピートしたくなる場所だった

外での食事は何でもうまい

今回は、無料キャンプスポットの使用感について、田代運動公園に隣接する中津川河川敷に行ってみた。

初心者キャンパーにはちょうどよく、キャンプ場へ行く前に日帰りでのタープやテントの試し張りにはもってこいだ。買い揃えた道具を試してみるのもいいかもしれない。

また、車中泊にもちょうどいい。金曜の仕事帰りに向かえば、週末にかけてゆっくりと普段の疲れを癒せるだろう。テント泊もキャンプ場料金が浮いた分を食事などにまわせるので、充実したキャンプライフを堪能できるだろう。

無料キャンプ施設は管理人が常駐していないため、利用者全員のマナーが大切である。誰もがいつ来ても気持ちよく利用したいと思うもの。今回実際に訪れてみて、それぞれがマナーを守り楽しんでいる様子が伝わってきた。

ぜひ一度足を運んでみてはいかがだろうか。中津川河川敷は、アウトドア好きなら魅力に溢れる場所になるはずだ。

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