自動繰糸機の動態展示 山本知事「注目されるアイデア」 世界遺産・富岡製糸場

世界遺産の「富岡製糸場と絹産業遺産群」の保存活用をめぐり山本知事は、繭を生糸に加工する「自動繰糸機」を稼働させた状態で公開する動態展示について「注目されるアイデアで文化財として価値を損なわないように進めたい」と述べました。

世界遺産登録から10周年を迎えた「富岡製糸場と絹産業遺産群」をめぐっては、山本知事が2023年9月の県議会で「施設の活用方法などを抜本的に見直す必要がある」と述べ入場者数の低下などに対応する考えを示していました。

知事は4日の会見で2023年12月に、構成資産のある4つの自治体のトップと話し合いの場を設けたことなどを振り返り、「抜本的な改革は容易ではないが入場者数もコロナ前の水準に近付いていて、まずはひとつずつ着実に進めたい」と述べました。

このうち、富岡製糸場の繰糸所には、繭を生糸に加工する「自動繰糸機」があり、実際に機械を動かして生産の様子を見てもらう動態展示を県などが構想していることがわかりました。

この「自動繰糸機」の動態展示は、観光庁の事業の一環として実現を模索していて、展示場所について新井地域創生部長は、「一番良いのは製糸場の中だが、そこにこだわりすぎて実現しない事態は避けるべき」と述べました。

県では、世界遺産の魅力を高めるひとつのアイデアとして引き続き検討を進める方針です。

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