「身近なところにも戦争の爪痕」小学校で特別授業 平和の尊さ考えるきっかけに(島根・出雲市)

出雲市の小学校で、児童たちが平和について考える授業が行われました。
講師を務めたのは市内の写真家・高嶋敏展さん。
調査を続けている島根県内の戦争遺跡を紹介、児童たちは身近なところにも残る戦争の爪痕を通じて平和の尊さを感じていました。

写真家・高嶋敏展さん:
「1つだけ間違いなく言えることがある。それは戦争で幸せになった人は1人もいない」

出雲市・四絡小学校の平和授業。
127人の6年生を前に話をしたのは、出雲市を拠点に活動している写真家の高嶋敏展さん。
2005年ごろから調査を続けている県内の戦争遺跡について紹介しました。

7月4日は同じ出雲市の旧海軍大社基地の跡地や、戦時中、県内各地で不足する燃料確保のため行われた松ヤニの採取について紹介しました。
そして…。

写真家・高嶋敏展さん:
「広島とか東京とかで戦争があったことはみんな知っていると思うんだけど、みなさんが毎日通う学校にも戦争の記録が、戦争の傷跡がちゃんと残されています」

児童たちが通う学校も大社基地の兵舎として使われていたことを例に、身近なところにも戦争の爪痕が残っていることを伝えました。

児童:
「やっぱり戦争はやってはいけないものだなと思ったし、島根でもちゃんと戦争が起こっていて、びっくりしました」
「家の人とか、他の友達とかにきょう分かったこととか、伝えてみたいなって思いました」

写真家・高嶋敏展さん:
「ちゃんと戦争のこと、平和のこと伝えるのは大人の義務だと思うんですよ。その前に戦争についてちゃんと勉強してほしいと思います」

高嶋さんは市内のほかの小学校でも平和授業の講師を務めていて今後も戦争遺跡の調査を進め、次の世代に戦争の記憶を伝えていきたいということです。

© 山陰中央テレビ