八代産イ草の「畳スピーカー」発売 振動と音を体感 八代産畳表の協議会、日本音響研究所と開発

自ら横たわって「畳スピーカー」の特性を説明する日本音響研究所の鈴木創所長=4日、東京都渋谷区

 熊本県の八代産畳表認知向上・需要拡大推進協議会は4日、日本音響研究所(東京都)と共同開発した「畳スピーカー」の販売を始めた。音と振動を発するユニークな畳は、八代産イ草の風合いと音楽や音声を同時に楽しめるのが特徴だ。

 畳の新しい楽しみ方を提案しようと3年前に開発を開始。一見すると普通の畳だが、内蔵した振動スピーカーで畳全体を震わせる仕組みを採用した。都内の銭湯やイベント会場で評判を呼んだ試作品を改良し、一般販売にこぎ着けた。

 この日は体験会を都内で開き、推進協事務局の續良彦八代市農林水産部次長が「八代はイ草の栽培面積、畳表の生産量とも日本一。畳スピーカーで低迷する畳の需要拡大につなげたい」とアピール。音響研の鈴木創[はじめ]所長は自ら畳スピーカーに横たわり、「ごろ寝すると音と振動が最も伝わる。音量を調整して心地よい揺れにすると睡眠導入にも効く」と紹介した。

 畳スピーカーは1畳24万9800円(税抜き)。詳細は推進協ホームページで。サイズや形のオーダーメードにも応じる。(小多崇)

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