「コミュニティづくりが重要な課題」土石流災害から3年 静岡・鈴木県知事が幹部職員に訓示

静岡県熱海市の土石流災害から3年が経過したことを受け、4日、鈴木知事は「ハードの復興だけでなく、コミュニティづくりが重要な課題だ」と幹部職員に訓示しました。

静岡県 鈴木知事:
「改めて大変な災害だったと痛切に感じるとともに、それぞれの被災者の皆さんや、関係者の皆さんに寄り添って復旧復興に全力を尽くしていかなけばいけないなと改めて感じた」

災害関連死を含む28人が犠牲になった熱海市伊豆山の土石流災害から、3日で3年。就任後初めて被災現場を視察した鈴木知事は、4日午前、幹部職員およそ30人に訓示しました。

鈴木知事:
「熱海市の役割、県の役割、お互いに譲り合ったり、連携が不十分だったことがあったんじゃないかなと。今回の災害の一因になっているんじゃないかと思うのでこうした連携をしっかり取っていく」

再発防止には組織文化の改善が重要だとして、鈴木知事は▼現場主義の徹底、▼迅速な情報伝達、▼他の部局、市や町との緊密な連携、▼リーダーシップの発揮という4つの柱を提示。県はそれぞれの職場での研修を通じて、意識改革を促す方針です。

3日、鈴木知事は追悼式に参列したあと、復興計画について議論するまちづくり推進懇話会の委員らと面会。面会を振り返り、「被災者や地権者の思いは複雑に絡み合っていると感じた」と話しました。

鈴木知事:
「懇話会の席上でも印象的だったのはハードの復旧復興では駄目だと。コミュニティは元に戻らないと、これから新しいコミュニティをどういうふうに作っていくかと、こうしたことが重要な課題であると認識した」

© 静岡朝日テレビ