パリ五輪陸上 廣中璃梨佳は選外…コンディション不良 長崎・大村出身

 女子1万メートルで代表入りの条件を満たしていた長崎県大村市出身の廣中璃梨佳(日本郵政グループ)はコンディションが整わず、選外となった。
 20歳で初出場した前回の東京五輪1万メートルで7位入賞。昨夏のブダペスト世界選手権も7位と同種目の第一人者だった。主要大会の成績に応じてポイントが加算される「ターゲットナンバー」で日本人最上位の24番手に位置。27枠の出場圏内に入っていたが、けがの影響で十分な練習を積めておらず、約1カ月後の本番に間に合わないと判断した。同一国から3人までエントリーできる中、日本はターゲットナンバーで26番手の五島莉乃(資生堂)と27番手の小海遥(第一生命グループ)の2人を選出した。
 廣中は昨年12月の日本選手権で3連覇を達成した後に脚を痛めた。長崎チームで出場予定だった1月の全国都道府県対抗女子駅伝を急きょ回避。以来、2月のアジア室内選手権、5、6月の日本選手権とエントリーを取り消す試合が続き、今年に入ってからは試合に出場していなかった。
 これで全競技を通じて、パリ五輪に出場する長崎県出身者は柔道男子81キロ級の永瀬貴規(旭化成)のみとなる見通し。5月まで長崎ヴェルカでプレーした馬場雄大と、ヴェルカ加入が発表された川真田紘也はバスケットボール男子の最終候補に残っている。

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