動きを記憶して同じように文字を書いてくれる 生産現場の自動化に活躍するロボットを紹介

テレビ愛知

最先端の産業用ロボットを集めた専門展「ロボットテクノロジージャパン」が7月4日から、Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)で開催されています。製造業や物流、食品など244の企業や団体が出展しています。

リアルタイムで追従するロボットアーム

フランスのスタートアップ企業が開発した「inbolt(インボルト)」は、世界初となるロボットアームになります。ロボットアームが、部品の動きに合わせてついてきます。

“3Dかつリアルタイムで追従する”技術が、世界初なのです。部品にセンサーがついているわけではなく、カメラでモノを見て、動きに合わせて動いています。

従来のロボットアームは、作業を施したい部品が少しでもずれると支障が出ていました。しかしこちらはパーツの動きに合わせて追いかけてくれるため、作業に支障をきたさないというメリットがあります。

さらに自動化が非常に簡単。既存の工場にこの機械を1台導入するだけで、これまでの工程の1箇所を自動化できます。

次に、人の動きを覚えて同じ動きを再現してくれる協働ロボットを紹介します。ファナックのロボットセールス部長である島田直樹さんに話を聞きます。

――筆を使って数字の「5」を書きました。ロボットが、私の書いた「5」を再現してくれるそうですね。

ファナック 島田直樹さん:
「従来、繊細な動きをロボットに教えることはとても難しいことでした」

――この技術はどのように活用されますか。

「例えばケーキのデコレーションなど、繊細な動きが必要な箇所に使えます。簡単に教えることができ、複数のロボットに再現させられます」

職人が元となるデコレーションを1つつくれば、あとは同じものを複数のロボットが手がけてくれるのです。「自分が複数人いたらいいのに」と、人手不足を解消できるロボットになっています。

そのほか、豊橋市の武蔵精密工業は工場の自動化を一元で担っています。工場の自動化をどうすれば良いかわからず、困っている企業が多いのです。

「ロボットテクノロジージャパン」のような展覧会があることで、自動化に対する困りごとの解決につながるのかもしれません。

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