静岡県は2022年10月11日から2023年9月30日の間に実施した、宿泊・日帰り旅行の代金を割引くと同時に県内の対象店舗で使用可能な地域クーポンを配布する「今こそ しずおか 元気旅」（全国旅行支援）で、エスペランサリゾート熱海から総額7500万円近くの不正請求があったとして事業者名を公表しました。
県によると、エスペランサリゾート熱海では同一人物が同じ日に複数の部屋に宿泊したとする申請など内容に不審な点が確認されたため、2023年5月1日に旅行割引代金の支払いを停止すると共に立ち入り調査や割引を利用したとされる宿泊者への実態調査を実施。
その結果、宿泊実績がないのに虚偽の申請を行い、地域クーポンを取得していたことが判明したため、2023年5月26日に元気旅に関わる登録を取り消しました。
ただ、エスペランサリゾート熱海側は「宿泊実績がある」と主張。
このため、追加資料の提出を求めた上で改めてすべての申請について再審査したところ、計1万3273件のうち96％に関して不備があることが発覚し、また、不備がないと判断された残る4％も「誰が見ても正しいと言える証明がされているとは言えない」状態だったことから、すべての申請を不正と判断し、県は申請のあった7487万3000円について支払わないことを決め、2024年3月11日にエスペランサリゾート熱海へ通知しました。
また、既に地域クーポンの換金分として支払っている393万7000円については返還請求を行っています。
