怪優・櫻井翔が爆誕『笑うマトリョーシカ』“笑顔が爽やかで空っぽ”な政治家のリアリティ 好評発進も気になる原作改編の影響

嵐・櫻井翔(C)ピンズバNEWS

6月28日、水川あさみ(40)主演の連続ドラマ『笑うマトリョーシカ』(TBS系/金曜よる10時)が放送スタート。5日には第2話が放送される。櫻井翔(42)は本作で初めて政治家役に挑むが、これまでにないハマり役になりそうだ。

同ドラマは、早見和真氏の同名小説が原作。厚生労働大臣・清家一郎(櫻井)と秘書・鈴木俊哉(玉山鉄二/44)の、“奇妙な関係”に気づいた新聞記者・道上香苗(水川)が、黒い闇に迫っていくヒューマン政治サスペンス。早見氏の担当編集者は、清家を描くに当たり、早見氏が「櫻井翔さんをイメージして書いていた」と明かしている。

第1話は、2022年4月、新たに発足された内閣で、清家は厚生労働大臣として初入閣を果たす。同じ頃、清家の自叙伝の紹介記事の取材で、愛媛県の母校を訪ねていた道上は、高校時代、清家を指導して生徒会長に押し上げ、政治家となった今も秘書として彼を支えている鈴木が自叙伝に登場していないことに違和感を覚える。

そんな中、道上に大手新聞社社会部の敏腕記者だった父・兼高(渡辺いっけい/)から電話が。「調べていることがある」と道上に相談を持ちかけたその瞬間、兼高は突然の交通事故で亡くなってしまう。道上は父の遺品から、28年前の不動産の利権が絡んだ「BG株事件」について書かれたノートを発見するが……という展開。

視聴者のX(旧ツイッター)上の反響は、《櫻井翔の笑っているのに笑っていない絶妙な表情のお芝居最高》《人当たりが良く笑顔が爽やかだが中身が空っぽ。櫻井くん今までで一番合ってるんじゃないか》《面白いな〜!つかみどころがないと言うか何と言うか櫻井さんハマり役だな》など、櫻井の演技に称賛の声が集まっている。

■気になる『笑うマトリョーシカ』の原作改編

「清家のキャラが櫻井にハマっているというのは確かです。さらに《人当たりが良く笑顔が爽やかだが中身が空っぽ》というかなりネガティブな役どころに挑んだところがすごいですね。俳優としてもキャリアのある櫻井ですが、さらにすすんだ“怪優”としての新境地だと思いますよ」(ドラマライター/ヤマカワ)

タイトルに込められた意味をめぐっても、《マトリョーシカは何重もかぶってるから、真実(黒幕)の姿が見えないという意味だよね》などと、早くも考察が盛り上がっている。今後の展開にも期待できそうだがーー。

「気になるのが、原作の改編問題です。原作では主人公は清家で、ドラマでは道上。冒頭の道上の父が交通事故に遭うのもも原作にないシーンで、今後、いろいろアレンジがなされる可能性があります。前期ドラマも『アクマゲーム』(日本テレビ系)が原作からの改編問題で視聴者が離れるなどありましたが、本作は原作を活かすアレンジに期待したいですね」(前同)

間宮祥太朗(30)主演の『ACMA:GAME アクマゲーム』は、主人公の設定が原作の高校3年生から27歳のフリーターに変更。さらに、友人や対戦相手の職業・年齢の設定、ストーリーも大きく変更されていたことから、原作ファンからは厳しい意見が上がるだけでなく、途中、原作者からもツッコミが入るほどだった。

道上は、清家が鈴木にコントロールされていると感じ始めていて、高校生の鈴木が「こいつ(清家)を政治家にして親父の敵をとってやる」と誓う回想シーンも。そんな中、清家は道上に連絡し、二人で会食したあと、帰り際に清家は「これからも僕を見ていてくださいね」と告げた。早くも清家が怪しい動きを見せており、今後の櫻井の怪演に注目したい。

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