スーパーイーグル連発 清水大成&蝉川泰果の一撃

ロングヒッターの清水大成は待望のツアー初勝利へ(撮影/大澤進二)

◇国内メジャー第2戦◇日本プロゴルフ選手権大会 2日目(5日)◇富士カントリー可児C志野C(岐阜)◇7164yd(パー71)◇晴れ(観衆2655人)

17番(パー5/557yd)は一部の選手にとって少々残酷だ。フェアウェイをクリークが横断しており、290yd近いビッグキャリーを出せなければ手前に刻む以外、攻め手がない。一方でロングヒッターは「関係ない」とばかりに1Wを迷わず振り抜いていく。清水大成、蝉川泰果はともに圧巻のイーグルで、通算11アンダーにスコアを伸ばし首位を守った。

ドローボールでのティショットでフェアウェイをとらえた清水に残された2打目の距離は250yd。左からのわずかな追い風を感じ、4Iで高く打ち出した。

「ほぼ真っすぐのイメージで。多少ボールを左(足)側に置きましたけど、打ち方は変えずに。しっかり振ればスピンは入ると思った」というボールはピン横に落ち、ほとんどランも出ないスーパーショット。首位から出て、ボギーが2つ出た前半アウトの流れを後半に断ち切り、「66」で悲願のツアー初優勝に一歩前進した。

日本オープン、日本シリーズに続く日本タイトルがかかる蝉川泰果(撮影/大澤進二)

2つ後ろの組で回った蝉川も、負けじと会心の一打を見せた。256yd先のピンを目がけ、握ったのは3W。通常ならばグリーンオーバーの番手で、カットボールで飛距離を落とした。スペースがあるグリーン左サイドのエリアも生かし、右に流れながら落ちたボールは手前のエッジに着弾。カップインまであと10cmという“アルバトロス未遂”のショットを披露した。

やや打ち上げになるため、ボールが止まった位置は見えなくとも、「完ぺきですね。打った瞬間に『キタ!』と思いました」と手に残った感触でチャンスと分かった。こちらは2日間ノーボギーで気力も十分。シーズン初勝利、3つ目の日本タイトル獲得へ準備は整った。(岐阜県可児市/桂川洋一)

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