福井県勢オリンピアン体操男子・杉野正尭選手「パリオリンピックで鯖江に金メダルを」

7月末に迫ったパリオリンピックに出場する、福井県勢オリンピアンに意気込みや福井への思いを聞くコーナー3回目は、オリンピック初出場の体操男子・杉野正尭選手です。

「体操の基盤を作ってくれたのは高校時代だなって思う」こう語るのは、鯖江高校出身の杉野正尭選手(25)です。パリオリンピックを前に、所属する徳洲会体操クラブで練習を公開しました。

杉野選手の得意種目は「あん馬」と「鉄棒」です。オリンピックの最終選考会となったNHK杯では、この2種目で高得点を出し、チームへの貢献度で初のオリンピック代表の切符を手にしました。

体操選手の中では大柄な、170センチの身長を生かしたダイナミックな技が武器で、あん馬と鉄棒のスペシャリストとして高得点が期待されています。

杉野選手は三重県出身で、3人兄弟の末っ子です。兄の影響で6歳から体操を始め、兄2人が鯖江高校に進学したことから、自身も鯖江に来ました。

体操男子の日本代表・杉野正尭選手:
「体操の基盤を作ってくれたのは高校時代だなって思う。ウォーミングアップも出来てないのに(技が)成功できる訳ないでしょ、と常日頃言われていた。すごい技をやるためには基礎が大事なんだということを高校時代に徹底的に教えてもらい、今も大事にしている」

そんな杉野選手を鯖江高校時代に指導していたのが、田野辺満監督です。

田野辺満監督:
「東京オリンピックや世界選手権で、もう一歩のところで代表に届かず悔しい代表選考会をしていたので、代表が決まって非常に嬉しかった。高校時代、3年生ではキャプテンで、とてもキャプテンシーのある、チームをまとめるキャプテンだった。人にやさしく自分に厳しく、トップアスリートになっていく上で必要なものを持っていたなという印象。緊張するとは思うが逆に集中して思い切った演技をしてくれるんじゃないか」

杉野選手は鯖江での思い出について「『越のゆ』によく行っていた。ハードに練習して疲れていたので、温泉に浸かって体を癒やして、次の日頑張るっていう感じで」と語ります。

越のゆ鯖江店・従業員の北野さんは「すごく嬉しいですね。高校時代、部活が終わって来てくれたと聞いただけでうれしい。従業員や、鯖江のみんなで応援出来たらうれしい。頑張ってください!」とエールをおくります。

鯖江市民も「鯖江は体操に力入れてるので、頑張ってほしい」「体操は気にしてみている」「パリ五輪に出場するということでぜひ頑張ってほしい。応援している」とエールをおくります。

男子体操では、県勢として初出場となるオリンピック。杉野選手は「団体金メダルはもちろん、個人のあん馬と鉄棒の金メダルは絶対獲得したい」と意欲に満ちています。

杉野選手に、県民へのメッセージを聞くと「福井の皆さんに、僕の演技を通じて日々の頑張れる活力になれるよう伝えていきたいと思うので福井の力、熱い応援をよろしくお願いします。頑張ります!」と力を込めました。

パリオリンピックの男子体操は、日本時間の7月27日から予選が始まり、30日が団体の決勝です。鯖江市では7月29日、さばえSDGS推進センターでパブリックビューイングを予定しています。

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