ガス管など配管集まる“地下ピット”で爆発か…文化会館工事中の爆発事故で4人死傷 現場検証続く【新潟発】

1人が死亡、3人が重軽傷を負った6月29日の爆発事故を受け、事故の起きた新潟県弥彦村の文化会館で警察などによる現場検証が始まった。爆発はトイレの地下にある“ピット”と呼ばれるスペースで起きたことが新たに分かった。警察による現場検証が続いている。

改修工事中に爆発事故が発生

「今回の事故について、村としてはあってはならない事故であり、非常に残念な気持ちでいっぱい」

「あってはならない事故」と弥彦村の本間芳之村長が話すのは、6月29日午後1時半ごろ、弥彦総合文化会館で改修工事中に発生した爆発事故についてだ。

近くにいた男性は「音がドーンとした。大きい、すごい音がした」と当時を振り返る。

この事故で新潟市南区の会社員・富樫健太郎さん(35)が全身を強く打ち死亡したほか、1人が重傷、2人が軽傷を負った。

弥彦村が発注し、6月6日から行われていた空調設備やトイレなどの改修工事。当日は6人が2人ずつペアを組み、1階のトイレや屋上付近などで作業していたという。

配管が集まる床下で爆発

一体なぜ、爆発事故が起きたのか?

三上晴由貴副村長は「ガス管等の入っている施設で工事を行っているので、そういうことが起こらないような対策を講じて行われるべきもの」と話す。

消防によると、爆発は1階トイレの床下、ガス管など多くの配管が集まるピットと呼ばれるスペースで発生。

死亡した富樫さんと重傷を負った男性作業員はこの場所で配管の撤去作業に当たっていたという。

本間村長は「原因については関係機関が特定していくものと思われるので、詳細については報告を待ちたいと思う」と話した。

過去にも4人死亡の爆発事故

新潟県内では過去にも工事中の爆発事故が発生している。

2012年には南魚沼市の八箇峠トンネルの工事中に爆発事故が発生し、4人が死亡、3人が重軽傷を負った。

この事故では、トンネル内に設置された送風機の保守・点検作業中に発生した“火花”が可燃性ガスに引火したとみられている。

1人が犠牲となってしまった今回の事故で安全管理に問題はなかったのか…

警察は業務上過失致死傷の疑いを視野に消防とともに現場検証を行い、事故の原因の特定など捜査を進めている。

(NST新潟総合テレビ)

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