風通しの良い職場へ【兵庫陸運部長インタビュー】

4月から兵庫陸運部長に就任している田辺剛敏(たなべ・たけとし)氏に話を伺った。前職は近畿運輸局自動車技術安全部次長で、昭和63年に同大阪陸運支局に採用されて以来35年、兵庫県にはじめての着任となる。

――着任にあたり職員へはどのようにあいさつしましたか?

風通し良くしたいのでなんでも話してほしいと。困ったことや相談ごとがあれば、しっかり対応をしたい。今は、メールだけでなくChatでも繋がっているので、すぐ返事ができます。部屋に来なくても済むので、どしどし話してほしいとお願いしました。

――業界への一言お願いします。

2024年問題、つまりトラック、バス、タクシーなど運転者の時間外労働時間の制限、人手不足は深刻です。事業者の声を聞いてしっかり拾い上げて上(局)に伝えたい。

――東京(国交省)へ2度勤務されていますね

最初の勤務は急遽決まった。子供が小さかったので妻には反対されましたが行きました。社会問題ともなり大きく報道された大型自動車製作者の脱輪事故でリコール事案です。私の赴任時は後始末でしたが、それでもメーカーの2週間に1度の記者会見のヒアリングをしました。原因は、材質、強度の問題でした。

2度目の東京赴任は、平成16年のリコール問題から、車の欠陥の情報収集をすることになり、その担当部署に1年間、次の年に自動車局整備課長補佐に就任しました。ここでは電子制御の資格取得の省令にかかわる仕事でスタッフの一人として参画いたしました。私にとっては思い出深い職場でした。

――趣味や休日の過ごし方は?

趣味はこれといってない。しかしせっかく神戸に単身赴任したので、神戸の街並みや県下の各地を散策して見聞を広めたい。

――ご自分の性格はどのように思われますか?

「私は先頭にいくタイプではない。メインの人を支えるサポート役です。人見知りで恥ずかしがり屋なので、人前で話すのはとても苦手です。そこを出来るだけ見せない様にしています」。しかし、5月、6月と業界の総会が相次いだ。来賓あいさつ、乾杯発声と出番が続き、こちらは相当場数を踏んで、少しは自信もついたようだ。

最後に田辺部長は「これまで色んな部署を経験してきましたので、その経験を生かして、スタッフのアドバイザーになりたい」と語った。家族は夫人と2人の娘さん。「このたび初孫が出来ました」と相好をくずした。

田辺 剛敏(たなべ・たけとし)氏

神戸運輸監理部 兵庫陸運部長

国立奈良工業高等専門学校機械工学科 卒

奈良県出身、56歳

平成16年4月:近運局技安部整備課第一係長

平成16年10月:国交省自交局技安部審査課リコール対策室 車両調査指導第二係長

平成23年10月:近運局自動車監査指導部自動車監査官

平成29年4月:国交省自動車局審査・リコール課ユーザー情報企画調整官

平成30年4月:同 自動車局整備課長補佐

令和2年4月:近運局自動車技安部整備課長

© 株式会社自動車新聞社