4歳の長女が生まれつき脳性まひであることを公表している柳原可奈子(38)。今までも、特別支援学校のことや、東京ディズニーシーのバリアフリーについてなど、インクルーシブな話題をSNSで発信してきた、先日、インスタグラムで、療育手帳の再判定に行ったことを明らかにし、その内容に共感の声が寄せられている。
柳原は、6月25日更新のインスタでこのように綴っている。
「長女の療育手帳の再判定がありました。療育手帳を更新する時は、児童相談所に行きます。2年前は私も同室だったのですが、今回から私は待合室で待機」
「療育手帳」については詳しく後述するが、これについて包み隠さず発言したことが、同じ境遇の障害を持つ子らの親心をつかんだようだ。柳原のインスタのコメント欄は"共感の嵐"状態になっている。
《カナコちゃんの日々にいつも勇気をもらい、前に進める希望をもらっています。》
《手帳の判定に凹むこともありますが、前回より出来ることが増えてますよ》
《判定する方はたくさん褒めてくださるので嬉しくなります》
《私も明日は7歳息子の手帳再判定に行ってきます》
《いまA判定でたぶんかわらないだろうな。写真難しいですよね、私の顔も少し写っちゃったので撮りなおします》
また、別のSNSでも、
《可奈子さんは明るくて前向きでいいお母さんです!きっと人には見せない涙もたくさんあるでしょうけれど、時には自分優先で息抜きしてお身体大切にしてください。》
《柳原さん、とってもいい笑顔。大変なこととかあるだろうが、ハンデをマイナスと決める必要もない。笑顔が全て。どんな親子よりも幸せそう。とっても素敵、羨ましいです。》
といった声が見受けられた。
そして、柳原はインスタで、「1人でテストを受けてくれました(田中ビネー式というものですね) その後私も一緒に普段の長女の様子をお伝えしたのですが、【自分の話をされたくない期】のお姉ちゃんは最後まで大泣きでした(わかる、わかるよ!ママもそうだった!)よく頑張った 等級は今回も重度の見込みですが、知ってる言葉は嬉しそうにしていたと聞いて、とても嬉しかったです。」と締めくくった。
■柳原の発信に「インクルーシブな世界が広がることを期待」
今回、柳原がインスタで発信した「療育手帳」とはどういったものなのか。そして、なぜここまで同じ境遇にある母親たちの共感を得たのか。脳性まひ児とその家族が健やかに歩める共生社会を目指して活動するNPO法人サードプレイス理事の前川愛氏に話を聞いた。
「実際に、療育手帳があることで、就園や就学の際にスムーズに行くことが多いんです。また、交通機関や水族館、動物園などでも、福祉割引を適用しているところも多く、多くの企業さんにサポートしていただくこともできます。療育手帳を取ることは、親にとっては難しい部分もありますが、子供の成長、生活にとっては欠かせないものですので、必要となるお子さんには、行政の判断になりますが、取得したほうが良いと思います。柳原さんがこのようにカミングアウトされることは、非常に勇気づけられる親も多いですし、なんと言っても、社会周知、社会に伝えてもらうことで、障害ある子供たちがさらに住みやすい、インクルーシブな世界が広がることを期待しています」
障害ある子供が社会で生きていく上で必要となる療育手帳。柳原の明るく前向きな発信に励まされる人は少なくないようだ。
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柳原は23年4月にインスタを開設し、長女の障害を公表した。2019年2月に一般人男性と結婚し、その年の11月に第1子を出産、そして22年11月に第2子を出産した。
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