NPO法人水辺に遊ぶ会、中津干潟の環境守り25周年 7日に記念トークイベント【大分県】

設立25周年を迎えたNPO法人水辺に遊ぶ会の足利理事長(前列右)とメンバー。7日に記念トークイベントを開く=中津市
設立25周年を迎えたNPO法人水辺に遊ぶ会のメンバーら=中津市東浜の「ひがたらぼ」近く

 【中津】フィールドワークなどを通して中津干潟の環境保全に取り組む中津市の市民団体「NPO法人水辺に遊ぶ会」が設立25周年を迎えた。自然観察会やビーチクリーン、生物の調査研究などの活動は計2500回以上に上り、干潟を大切にする意識向上などにつなげてきた。7日は記念行事として、関わってきた市民や有識者によるトークイベントを市内で開く。

 水辺に遊ぶ会は、中津に多くのカブトガニが生息していることに感動した有志ら5人が1999年7月1日に設立。遠浅の海を中津干潟と名付け、干潟の魅力を伝える啓発活動、保全の基礎資料となる生物生態の調査研究、海岸の環境美化と廃棄物対策―などさまざまな取り組みを進めてきた。

 3年前からは中津干潟のラムサール条約登録という目標を掲げ、精力的にキャンペーンを展開。今月2日には、同会が設けた「中津干潟の日」(7月1日)に合わせ、市内大新田の海岸近くの県道沿いでごみ拾いをした。

 会員は現在約200人。足利慶聖理事長は「生き物も、子どもも、漁業者も元気になる中津干潟を目指してきた。干潟は市民の誇りであり宝。これからも多くの人に関わってもらい、保全の在り方を一緒に考えていきたい」と話した。

 7日のイベントは午後1時からリル・ドリーム(市内島田)で。「豊かな自然を未来につなぐⅡ~水辺25年のあゆみと今そしてこれから~」と題した3部構成のオムニバス講演会で、研究者や教育者、漁業者ら8人が登壇してこれまでの活動を振り返ったり干潟のより良い在り方を探る。

 問い合わせは同会(0979.77.4396)。

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