渋沢さん、津田さん、北里さん、お目見え 新紙幣20年ぶり発行 2千円札も忘れないでね【6月29日~7月5日 タイムス+プラスから】

 

 今週は20年ぶりに新しいお札が発行されました。渋沢栄一、津田梅子、北里柴三郎の肖像が入った紙幣、皆さんは手に取ってみましたか。

20年ぶり新紙幣 沖縄でも金融機関へ引き渡し開始 日銀那覇支店、7月3日は134億円 現行紙幣も引き続き使用可能【動画あり】

 紙幣を傾けると肖像の横顔が見えるという新技術「3Dホログラム」を試してみようと、自宅近くの銀行で両替してきました。1万円札、5千円札、千円札をそれぞれ新紙幣に替えました。銀行によっては、同じ金種間の両替の場合、その銀行のキャッシュカードや通帳を提示したら手数料を期間限定で無料にしているところもあります。

貯金箱にためていたお金を新札に両替した兄弟=3日午後、那覇市東町・琉球銀行本店(喜屋武綾菜撮影)

 手にした第一印象は「額面の数字が大きくて見やすい」と感じました。左右に傾けると、確かに渋沢さんが横を向きます。偽造防止の技術ってすごい。

 社内で新紙幣の話をしていたら、「昔の1万円札と500円札を持っている」という先輩が実物を見せてくれました。

聖徳太子の肖像が印刷された1万円札と岩倉具視の肖像の500円札

 聖徳太子の1万円札、懐かしい! 子どもの頃、聖徳太子は大金でした。今のお札と比べると一回り大きいんですね。これまた懐かしい岩倉具視(ともみ)の500円札はお小遣いの定番だったなあ。 新しいお札に切り替わる際、気になるのが自動販売機や券売機などで新紙幣が使えるようになっているのかどうかです。経済班が県内の事業者の対応を取材しています。

 また、「旧紙幣が使えなくなる」とうそを言って現金をだまし取る便乗詐欺が増えることも予想されます。財務省は「これまでの紙幣も引き続き使用できる」と注意を呼びかけています。
新紙幣 詐欺を警戒 「旧札使えない」デマも 関係機関が注意

 1万円、5千円、千円札の紙幣が刷新されましたが、一つだけ、刷新されなかったお札があります。沖縄の守礼門が描かれた2千円札です。なぜ、このタイミングで刷新されないのかを過去に取材した記事も読まれています。
忘れないで2千円札 刷新見送られた理由、財務省に聞いた

沖縄の路線価5.6%上昇 全国2番目

2024年分の沖縄県内最高路線価となった「那覇市久茂地3丁目、国際通り」=1日

 お金のつながりで、次に紹介するのは2024年分の路線価が発表されたニュースです。相続税や贈与税の算定基準となる路線価。県内標準宅地の評価基準額の前年比変動率の平均値は5.6%増で10年連続の上昇となりました。上昇幅は福岡県に次いで全国で2番目の高さでした。

路線価とは
 毎年1月1日時点の主要道路に面した土地1平方㍍当たりの評価額。国税庁が毎年7月に発表し、相続税や贈与税の算定基準となる。国土交通省が発表する公示地価や、不動産鑑定士らによる評価額などを基に算定する。公表後の景気変動で地価が急落し、税金が過剰になることを防ぐため、公示地価の8割程度の水準としている。

 沖縄県内は「脱コロナ」に伴う回復基調が鮮明です。コロナの5類移行を受けて、インバウンド(訪日客)が回復して活気づく経済を背景に、商業地、住宅地ともに需要が高まっている状況を深掘りしています。

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健康経営って何? 取り組む企業増加中

 次は「健康経営」に取り組む企業の話題です。

 「健康経営優良法人認定制度」ってご存じでしょうか。経済産業省が創設した、特に優良な健康経営を実践している企業を顕彰する制度です。この認定企業が県内で増えています。2回のウェブ連載「目指せ長寿県復活! 健康経営最前線」では、実践する小規模事業者の取り組みを紹介しています。

健康経営の取り組みについて話し合う三崎工業の知念秀明社長(左)と社員=4月23日、浦添市の事業所

 建設業として主に管工事を手がける三崎工業(那覇市)。社員数はわずか9人の小所帯ですが、2019年から6年連続で健康経営優良法人制度に認定されています。「中小企業だから健康にまで手が回らない」ではなく「中小企業だから内部統制がとりやすい」との考え方が新鮮でした。健康、家族、会社の「3K」がバランスよく整えられている経営に迫ります。

野澤選手、パリ五輪サッカー代表に

 今週はパリ五輪のサッカー男子日本代表に、宜野湾市出身のGK、野澤大志ブランドン選手(21)=FC東京=が選出されるホットなニュースもありました。県勢・県関係者のパリ五輪・パラリンピック代表選手は、重量挙げの宮本昌典、水球の棚村克行、アーティスティックスイミングの比嘉もえ、自転車ロードレースの新城幸也、ゴールボールの安室早姫、車いすマラソンの喜納翼の各選手に続いて7人目となります。ちばりよー。

パリ五輪のサッカー男子日本代表に選ばれた野澤大志ブランドン選手

野澤選手の会見での一問一答はこちら
 
 毎年、夏が来ると「以前より暑くなっているのでは」と思っていましたが、ことしの沖縄の暑さは特別のような気がします。梅雨明け以降続くカンカン照り。4日には竹富町の西表島で、5日には那覇で35度以上の猛暑日となりました。日差しが強烈な上に、気温まで高いとは。

 気象予報士・崎濱綾子さんのコラムによると、当分晴れ間が続き、来週はかなりの高温になることが予想されています。

 災害級の暑さ、熱中症などに十分ご注意ください。今週はデジタル編集部の大門雅子が担当しました。 

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