秋月平和賞に2人 平和教育に長年あたった城臺さん、被爆者の支援活動続ける横山さん 長崎

 核兵器廃絶地球市民長崎集会実行委員会(朝長万左男委員長)は5日、平和活動に尽力した個人・団体に贈る今年の秋月平和賞に、被爆者の城臺美彌子さん(85)と横山照子さん(82)を選んだと発表した。長年にわたる平和教育や、被爆者の支援活動などを評価。15日の「ながさき平和大集会」で表彰する。
 同賞は、長崎の反核平和運動をけん引した被爆医師の故秋月辰一郎氏の思いを受け継ごうと、2008年に創設し今回で15回目。
 城臺さんは6歳の時、爆心地から2.4キロの立山町(当時)で被爆。小学教諭として38年間勤務し、平和教育にあたった。退職後は語り部として活動。市民団体「長崎の証言の会」の代表委員でもある。
 横山さんは長崎原爆被災者協議会(長崎被災協)の副会長。4歳の時、疎開先から原爆投下後の長崎に戻り入市被爆した。1972年から長崎被災協の相談員を務め、被爆者の健康や生活面の相談を受けてきた。
 5日、市役所で記者会見した朝長委員長は「長くやってきたことを継続し、後進を育ててほしい」と期待した。
 今年で34回目となる平和大集会は15日、長崎市平野町の長崎原爆資料館ホールで開かれる。長崎大核兵器廃絶研究センターの鈴木達治郎教授による講演のほか、市立山里中コーラス部の合唱、第26代高校生平和大使の活動報告などがある。

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