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1番多く使うクレジットカードの月平均利用額は6万6200円
株式会社ジェーシービー(東京都港区)が、2022年9月に3500人を対象とした「クレジットカードに関する総合調査」によると、1番多く使うクレジットカードの月平均利用額は6万6200円、2番目に多く使うクレジットカードの月平均額は2万4600円とのことです。
これらを合算すると9万800円となるため、この金額だけ見ると1ヶ月あたりのクレジットカードの請求が8万円くらいなのは、決して使いすぎにはならないでしょう。
しかし、毎月の手取りが18万円の場合、8万円は44%相当の金額です。手取りから8万円を差し引いた金額だけで生活できるかどうかは個人差があるところです。返済不能にならないように、収入と支出の管理を適切に行うことを心掛けてください。
クレジットカードを利用する理由でもっとも多いのは「ポイントやマイルが貯めやすいから」
同調査によると、クレジットカードを利用する理由でもっとも多いのは、1番多く使うクレジットカード、2番目に多く使うクレジットカード共に「ポイントやマイルが貯めやすいから」でした。
次に「入会金・年会費が他社と比較して安いから」「日常的に利用している銀行・郵貯などの口座を利用できる」「ポイント交換商品が良いから」「自分のよく利用するお店で割引などのサービスがあるから」の順に続いています。メインカードだけでなく、サブカードにも利便性やお得さを求めていることが、調査を通して把握できます。
クレジットカード保有者の世帯あたりの月平均生活費とクレジットカード利用額
クレジットカード保有者のうち、未婚世帯の月平均生活費、クレジットカード利用額を年代別にまとめると図表1のとおりです。
【図表1】未婚世帯の年代別月平均生活費、クレジットカード利用額
株式会社ジェーシービー「クレジットカードに関する総合調査 2022年度版 調査結果リポート」より筆者作成
クレジットカードのショッピング枠は総量規制の影響を受けない
クレジットカードのショッピング枠は割賦販売法の対象のため、総量規制の「年収の3分の1を超える貸付を受けられない」という規制がありません。審査で決定した利用可能枠の範囲内であれば決済が可能で、使いすぎて利用停止になる心配は不要です。ただし、利用可能枠を超えた利用はできません。
総量規制とは、貸金業者から借入可能な金額に上限を設けた貸金業法の制度です。年収の3分の1は、返済能力を判断するための基準で、過度な貸付を行って利用者が多重債務に陥らないことを目的に規定されています。
なお、総量規制が対象となるのは、貸金業者からの貸付です。貸金業者とは、金銭の貸付を専業としており、かつ財務局または都道府県から認可を受けている業者を意味します。
貸金業者に該当するのは消費者金融や事業者金融、クレジットカード会社などです。銀行や信用金庫、信用組合、労働金庫なども貸付を行っていますが、貸金業法とは異なる法律が適用されます。
キャッシング枠は総量規制の対象
クレジットカードのキャッシング枠は、総量規制によって年収の3分の1を超える利用枠が設定されません。ショッピング枠は割賦販売法、キャッシング枠は貸金業法が適用されるからです。
例えば、年収300万円の人が総量規制によって貸金業者から借りられるのは100万円が上限です。総量規制は1社あたりの借入ではなく、貸金業者すべての借入を合算します。すでに貸金業者から70万円を借りていれば、クレジットカードのキャッシング枠が30万円を超える金額で設定されることはありません。
クレジットカードの使いすぎに注意して計画的な利用をしよう
クレジットカードの平均利用金額は1ヶ月あたり9万800円(1番使うカードと2番目に使うカードを合算)なので、毎月の請求額が8万円くらいなら一概に使いすぎとは言い切れません。しかし、手取り18万円で毎月8万円を支払ったら手元に残るのは10万円なので、生活に余裕がなくなる可能性が高いです。
毎月の支出がどのくらいなのかを確認し、手取りから差し引いたときに残る金額を計算してみてください。そのうえで、無理なく支払える、適切なクレジットカード請求額を把握しておくとよいでしょう。
出典
株式会社ジェーシービー 【クレジットカードに関する総合調査 】2022年度版 調査結果リポート
日本貸金業協会 お借入れは年収の3分の1まで(総量規制について)
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー