のこった「即席ラーメンのスープ」どうする? 目からウロコ! 節約にも使える「登山者のワザ」5選

手軽に美味しくできるのが魅力のラーメン(撮影:深瀬あみ)

登山の食事で人気の一つといえば、手軽に作れるインスタントラーメン。なかでも袋めんはカップラーメンに比べてゴミをコンパクトにまとめることができるので、登山やハイキングの昼食にする人も多いだろう。開放的な山頂で食べるラーメンは、一段とおいしく感じる。

しかし、麺を食べた後に困ってしまうのが残ったスープの処理。塩分や油分が多く含まれるスープは、自然環境に悪い影響を与える可能性があるため、絶対に捨ててはいけない。

今回はラーメンのスープを処理する5つの方法を紹介する。

■方法その1 お湯を少なくしてスープの量を減らす

お湯、スープの量を調整しても、おいしいラーメンが作れる

いつもよりお湯の量を減らして麺を茹で、スープの量を減らしてみよう。今回調理したラーメンのパッケージには「お湯の量500ml」と書かれていたが、約350mlで茹で、スープを目分量で7割程入れて完成。麺も含めて400mlの量になり、食べた後の残りは200ml程。

あとはすべて飲み干すか、残す場合はこれから紹介する方法と合わせて処理しよう。万が一、お湯の量が少なく茹でられないようなら、麺を半分に割って茹でるのもありだ。

■方法その2 麺やご飯を追加しておかわりする

残ったスープにご飯や麺を入れてもおいしい

炊いたご飯をおにぎりにして持参し、残ったスープに入れてみよう。ほぐしたご飯をスープに入れ、数分温めるだけで簡単に雑炊の完成だ。替え玉のように、麺を追加で入れて再び茹でて食べるのもおすすめ。スープを無駄にせず、おいしく食べ切れるはずだ。

■方法その3 紙類に吸わせて密閉できる袋に入れる

ラーメンのスープを残す場合は、ラーメンのパッケージ袋に古新聞や使い終わったティッシュなどを入れ、スープを注いでそれらに吸わせよう。最後に輪ゴムやテープで袋の口を閉じればOK。

そのまま持ち帰ると漏れる可能性があるため、ジップロックなど密閉できる袋や何重にもしたレジ袋に入れ、バックパックにしまおう。帰宅後は分別ルールに従って家庭で処分すればよい。

■方法その4 スープジャーなどの容器に入れる

残ったスープをスープジャーなどの容器に入れて持ち帰るのもおすすめ。もともとスープを持ち運ぶための商品であるため、しっかり密閉できて漏れる心配もない。スープジャー以外にペットボトルという選択肢もあるが、スープの油分がボトル内に着き、洗っても汚れが落ちにくくなるのでできれば避けたい。

持ち帰ったスープをそのまま自宅シンクに流してしまうと、排水溝や下水処理施設に負荷をかけてしまう可能性があるため、先述したように紙類に吸わせて捨てるのがよい。また食品全般にいえることだが、含まれる塩分が原因で、スープジャー内のステンレスがサビたり、保温・保冷性能が落ちる恐れがあるため、帰宅後は早めに洗剤でしっかり洗おう。

■方法その5 専用の凝固剤を入れて固める

最近はスープ用の凝固剤が市販されている。成分は高分子性ポリマーで紙オムツなどに使われているものと同じ。粉末状でスープに入れると固まり、持ち運びしやすくなる。今回は100均ショップで販売されているものを購入して試してみた。4包入りで、1包につき180mlのスープに使用できた。

200ml弱の残ったスープに凝固剤を1袋入れる

食べ終えた後、凝固剤を入れて10秒程箸でかき混ぜる。本当に固まるのか心配だったが、あっという間にゼリー状に固まった。固まったものはラーメンの袋やビニール袋などに入れて持ち帰ろう。

■自然を守り、美味しくラーメンを食べよう

わずかな量のスープでも、生態系を破壊する一因となりかねない。スープは工夫して最後まで食べきるか、自宅に持ち帰ることが基本。トイレなどに捨てるのも絶対にやめてほしい。自然のことを考えて山頂で食べるラーメンは、より特別な一杯になること間違いなしだ。

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