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韓国・秋史(チュサ)博物館の崔鍾秀名誉館長らは5日、奥州市前沢出身で日本統治時代の朝鮮の京城帝国大教授などを歴任した学者・藤塚鄰(ちかし)(1879~1948年)のゆかりの地を視察するため同市を訪れた。崔さんは「藤塚の研究を続けながら日韓の友好関係を築きたい」としている。
同日は同市江刺総合支所に、崔さんと、韓国文化に詳しい同館運営諮問委員の金栄福さん、同市に事務局がある藤塚鄰顕彰会の高橋竜太郎代表と元県議の渡邉幸貫顧問らが訪問した。
藤塚は士族の家に生まれ、旧姓が佐々木で、塩竈神社(宮城県)の神官の藤塚家に養子に入った。昭和天皇に漢書のご進講をしたことや、京城帝大時代は朝鮮総督を務めた斎藤實と連携して皇道儒道教育を推進した。著名な書家の作品「歳寒図(セハンド)」を入手し、その後、韓国に返還したとされる。