七夕に込めた「優勝できますように」 尾関彩美悠は“推薦出場”でV争い

最終日最終組に入った尾崎彩美悠。首位を4打差で追う(撮影/中野義昌)

◇国内女子◇ミネベアミツミ レディス 北海道新聞カップ 3日目(6日)◇真駒内CC空沼コース (北海道)◇6667yd(パー72)◇雨(観衆1648人)

今季シードを持つ尾関彩美悠が出場手続きのミスに気付いたのは、締切りの2時間後だった。本来なら大会に出られない、初めての大失敗。急いで関係各所に相談し、年間8試合に限られる主催者推薦枠での出場が決まった。

開幕前日のプロアマ日には、急きょ推薦を出してくれた主催者のもとに挨拶に行き、感謝の気持ちを伝えた。「推薦してくださったのもあるし、遠いところから応援に来てくれたファンの方もいて。絶対にいい結果で(恩を)返せたらいいな」と、いつも以上に気を引き締めてプレーに臨んでいたという。

シード選手ながら主催者推薦枠で出場(撮影/中野義昌)

ムービングデーは、首位と5打差の6アンダー4位から7バーディ、2ボギーの「67」をマーク。この日のベストスコアで最終日最終組に入った。グリーンを外したのは1回とショットが冴えた一方で、「1.5m以内のバーディパットを2つも外していて、キャディさんと『次は頼むよ』と話すぐらいパッティングが入らなかった」とむしろ物足りなさを口にする。

それでも、7つ目のバーディを奪った後半15番は8mのロングパットをねじ込んだ。貴重な1枠をもらって出ているだけに、「悪いショットが出ても『ここでくじけちゃだめだ』って。『頑張らないと』って引き締まる部分はある」。2022年「住友生命Vitalityレディス 東海クラシック」以来のツアー2勝目へ、一打でも差を縮めようと必死にスコアメークした。

昨年10月の「マスターズGCレディース」では、最終日を首位から出たものの2位に終わり、クラブハウスで肩を震わせて涙を流した。今年5月の「パナソニックオープン」最終日も、同じく首位スタートからの2位で優勝を逃した。あす最終日は7月7日。もしも七夕の短冊に願いを書くとしたら…尾関は「優勝できますように」と願いを込めた。(札幌市南区/石井操)

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