【九大学研都市】「ゆうきの木」で音楽と木に包まれてサイフォン式珈琲を

こんにちは! リビングふくおか・北九州Web地域特派員のMaximです。梅雨入りしてからというもの、近場でのお出かけを楽しむことが多くなりました。今回は雨の季節に傘を閉じてふらりと寄りたくなる、音楽とサイフォン式珈琲を楽しめるカフェ「ゆうきの木」にお邪魔しました。

駅から徒歩5分、イオンモール福岡伊都の南側

最寄駅からの行き方ですが、JR筑肥線 九大学研都市駅の改札口を出たらイオンモール福岡伊都側に出ます。そのイオンを右手に見て(左には「さいとぴあ(福岡市西部地域交流センター)」)直進し、突き当たりのT字路「学研都市南」を渡ってから右折します。そのまま直進すること1、2分で左手に見えるのが「ゆうきの木」です。

お店の右隣には宇賀ペットクリニック、道路をはさんだ向かいにはイオンの平面駐車場があります。九大学研都市駅からはゆっくり歩いても5分ほどで着きました。

マンションの1階です

道すがら、手にのるくらいのランタナが咲いていました

木と音楽に包まれて

店主さんが営む「ゆうきの木」は、2013年6月にオープンして今年で丸11年になります。以前から豆を買いに来たり店内で珈琲を飲んだりしていますが、日によってクラシックが流れてたりジャズが流れていたりと毎回ライブハウスにいるような感覚に浸っています。この日はサックス演奏が流れており、天井が高いせいか空間を音が自由に行き来している感じがして音楽がのびのびしている印象を受けました。

木のテーブルを囲むようにレコードと本、漫画が並んでいます

お店の奥にある、高さ約1mのスピーカー

この日はサックス演奏が流れていました

ピアノの裏側には焙煎機があります

サイフォン式珈琲はとがった味?

以前お店に伺った際メニューを見て気になっていた『あんサンド(単品550円)』ですが、求肥のメーカー欠品によりしばらく提供できないとのこと。求肥とあんこをはさんだホットサンドは次回のおやつの楽しみにとっておくことにします。他にもベーコンとチーズのベークドプレスサンド(550円)やドリア(650円)、デザートにはアイスクリーム(400円)やパフェ(600円)などもあります。

店主さんにお尋ねして『本日のコーヒー(450円)』の『エチオピア モカ』と『コロンビア スプレモ』から、酸味のすくない『コロンビア スプレモ』を注文しました。『ゆうきの木』ではハロゲンヒーターを利用したサイフォン式で珈琲を淹れており、UCCコーヒーマスターズ2008で九州地区サイフォン部門で優勝経験もある店主さんが「サイフォン式は圧力を利用してコーヒーの味をグッと出すので、ドリップ式とくらべて尖った味になります」とおしえて下さいました。

サイフォンは水の蒸気圧を利用した抽出方法で、19世紀のヨーロッパで発明されたと言われていますが現在の日本ではお目にかかる機会がなかなかありません。

ずらりと並ぶサイフォン

日替わりの珈琲『コロンビア スプレモ(450円)

淹れてくださった『コロンビア スプレモ』は口にふくんだ瞬間、舌からぶわっと珈琲が立ちあがってくるような、苦味でも酸味でもないムワッとした刺激がありました。珈琲をブラックで飲むことがあまりないので飲み切れるかしらと一瞬思いましたが、何度も喉を通るうちに刺激にも慣れて酸味も感じられるようになりました。苦味もありますが舌に残らないので時間が経つと無意識に口にカップを運んでしまうという、なんとも不思議な珈琲でした。単品でいただきましたが洋菓子、和菓子、サンドイッチなどの軽食にも合うと思います。

自家焙煎の珈琲を抽出

この日は開店直後に伺ったのですが、お店の外から見える焙煎機とカウンターの間を行ったり来たりされていた店主さん。ほぼ毎日稼働しているという焙煎機が豆を煎っているところを見せてくださいました。

ほぼ毎日稼働している焙煎機

豆を焙煎する店主さん

焙煎中の豆

焙煎後の挽きたての豆はガスが発生して燻したような香りがするので、ガスが抜けた2〜3日後がおいしいそうです。豆を挽いているところをはじめて間近で見たのですが、豆自体は思ったより明るい色をしており、匂いは違えど金時豆を彷彿とさせます。

豆の保存は常温で、高温多湿をさけて

焙煎後の豆は購入もできます(挽いてもらうことも可能です)

挽いた後にカウンターに並ぶのはオリジナルブレンド西都ブレンドといったブレンドコーヒーからブラジル・コロンビア・グァテマラなど世界各地のコーヒーに加え、有機栽培のカフェインレス(メキシコ)まであり、色とりどりの国旗を見ているのも楽しいひと時です。

あれこれ迷った挙句、毎日欠かさず珈琲を淹れる家族へのお土産に『西都ブレンド(450円/100g)』と『ブラジル サントス No.2(450円/100g)』を豆のまま、自分用にドリップコーヒー(100円)を1つ購入しました。店主さん曰く「2つの豆は酸味と苦味のバランスは似ているけれど、酸味の質がちがいます」とのこと。それぞれの豆の匂いを嗅がせて頂きましたが、匂いの濃さというのか奥行きがたしかに違いました。味にどう反映しているのか、家族に後日尋ねてみたいと思います。

挽いていない豆を家で保存するときの注意点を店主さんに伺うと、「基本は常温、高温多湿をさけた場所に保管してください。茶葉を保存する茶筒に入れてもかまいません。豆は飲む分だけ、飲む前に挽くのが良いです」とおしえて頂きました。

自宅用に購入した豆2種と、ドリップコーヒー

後日、おやつのお供に淹れたドリップコーヒー。あとで牛乳を足したらまろやかになりました

スピーカーから流れる音は、パソコンや携帯電話で聴く音とは伸びも幅もちがうのではないかと思います。身体全体を音にどっぷり包まれてサイフォン式珈琲を楽しむ。雨で家にこもりがちになる今だからこそ、皆さまも「ゆうきの木」でそんな時間を楽しんでみませんか?

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