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年を重ねるにつれ、頭をもたげる「相続」「終活」のこと。ペットを飼っている人のなかには、「自分の死後、この子はどうなるんだろう」と心配する人も多いでしょう。そこで、行政書士/相続・終活コンサルタントの明石久美氏の著書『1000人の「そこが知りたい!」を集めました 人に迷惑をかけない終活』(オレンジページ)より、「ペットの終活」として選択肢に入れたい3つの方法を紹介します。
誰に・どのように託す?…「ペットの終活」3つの方法
1.身近な人に依頼し、相応の謝礼を払う
ペットが残されてしまうことがわかっている場合、まずは、身近に依頼できる人がいないか探してみるのが第1歩です。
例えば、自分の子どもや甥・姪・友人・ご近所さんなど、親しい人に相談をしてみてください。
自分が死亡したあとのことが気になるなら、お世話をしてくれる人に頼めそうな場合は、「負担付遺贈」または「負担付死因贈与」という方法でお金を渡せるようにしておきましょう。いずれも財産を受け取ってもらう代わりに、ペットのお世話をお願いする方法です。
●負担付遺贈
……遺言書で決めておく方法。拒否されると、飼育を引き受けてもらえなくなるので要注意。
●負担付死因贈与
……生きているうちに両者間で贈与契約を結ぶ方法。飼育の放棄はできない。
<ここがポイント>
「負担付死因贈与」なら飼育の確実性が増す、行政書士など法の専門家のもと、公正証書で契約書を作成できるとよい
2.「ペット信託」を活用すれば確実
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[図表]ペット信託の仕組み 出典:『1000人の「そこが知りたい!」を集めました 人に迷惑をかけない終活』(オレンジページ)より抜粋
ペット信託の活用も検討してみましょう。信頼できる人(金銭を管理する人)と信託契約書を作成し、管理してもらう信託口座へ必要なお金を入金。ペットの引き渡しをお願いしておきます。監督人をつければ、本人死亡後は約束通りにお金が使われているか、飼育されているかを定期的にチェックしてもらえます。
「ペットホーム」に依頼した場合は、8つのポイントを必ずチェック
3.ペットホームに引き取ってもらう
誰にも託せない場合は、自分が健在なうちに民間の有料ペットホーム(老犬・老猫ホーム)に引き取りを依頼することも視野に入れます。入居先には必ず足を運び、次のようなポイントを確認しましょう。
●立地……自分が高齢になってから面会に行きやすい立地か
●料金……サービス内容に対して納得のできる料金か
●飼育スタッフとの相性……話をしていて信用できるか
●飼育環境……食事や環境に問題はないか、運動や散歩はあるか
●ケア内容……性格や障害・病気に合わせてケアしてくれるか
●看取り対応……ペットの最期のときまで面倒を見てくれるか
●医療体制……提携動物病院があり受診させてくれるか
●そのほか……ペットが好みそうな雰囲気か
など
明石 久美
相続・終活コンサルタント/行政書士