「0.2秒は詰められる」角田裕毅、FP1のスピンを悔やみながらも予選Q3進出への希望は捨てず!【イギリスGP】

F1第13戦のイギリス・グランプリが開幕。7月5日には2度のフリー走行(FP1、FP2)が実施された。

直近の2レースで不調に終わり、3連戦の最終戦となる今週末での巻き返しに期待がかかるビザ・キャッシュアップ・RB(以下RB)の角田裕毅だったが、FP1では開始から10分も経たない5周目の走行中にターン7でスピンしてグラベルでストップし、車を降りたままこのセッションを終了、ベストタイムは全体最下位の1分29秒864に止まっている。

そして、満足な走行ができなかった午前の分を取り戻そうと、全体2番目タイとなる26周回を重ねたFP2では1分27秒745という16番目のベストタイムを計測した角田。出だしで躓いた感もある初日となったが、彼はチームの公式サイト等を通して以下のように2つのセッションを振り返るとともに、今後に向けての意気込みも語った。

「FP1では理想的な週末のスタートを切れず、貴重な走行時間を失いました。ただFP2では、多くのデータを集めることができたので、自分たちの現在のポジションが分かってきたと思います。FP2でこれほど苦戦するとは予想していませんでしたが、まだ改善の余地があり、明日の予選ではQ3進出のために、さらに0.2秒はタイムを詰められると思います」

「我々の車は、このコースの特性、特に長い高速コーナーに合っていないように見えないのに対し、他のチームは調子を上げているようです。彼らは良い仕事をしているので、我々もさらに努力し、より良い成績を目指します」

一方、RBのレーシングディレクター、アラン・パーメインは「ユウキは最初にスピンしたことで、それによってセッションのほぼ全ての時間が失う羽目となり、我々にとってはチャレンジングな1日となった。これはまた、FP2の準備が十分にできなかったことも意味し、最大限のパフォーマンスを引き出せなかった。しかし、彼は車には概ね満足している」とのコメントを残している。

各国メディアの報道では、ブラジルのF1専門サイト『F1MANIA』はFP2で19番手に終わったダニエル・リカルドにも言及して、「RBのドライバーたちはシルバーストンで困難な1日に直面した」と伝え、フランスのモータースポーツ専門サイト『NEXTGEN-AUTO』は「ユウキは、このサーキットでは車の性能が最大限に引き出されていないと認めており、予選に向けて進歩することを期待している」と綴った。

ちなみに角田は今週末を迎える前に、英国のF1専門サイト『PLANETF1.COM』に対し、スペインGP以降の低迷について、荷重に焦点を当てたアップデートによってコーナーにおけるドライビングに影響が出ることは分かっていたとして、オーストリアでは多くの収穫があったとポジティブに語っているが、「パフォーマンスを向上させるにはもう少し時間が必要だと思います」と慎重な姿勢を示している。

構成●THE DIGEST編集部

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