中国貴州省の山頂に「蓄電池」、揚水発電所建設進む

中国貴州省の山頂に「蓄電池」、揚水発電所建設進む

3日、貴陽市修文県谷堡鎮で建設が進む揚水発電所。(貴陽=新華社記者/施銭貴)

 【新華社貴陽7月6日】中国貴州省貴陽市修文県では現在、省内初の揚水発電所が建設されている。総発電容量は1500メガワットに上る。

 プロジェクトを手がける広東能源集団貴陽抽水蓄能発電の張君雨(ちょう・くんう)副総経理は「ダム建設は、山頂に巨大な蓄電池を設置するようなもの」と述べ、発電所の原理について、太陽光・風力発電のピーク時に余った電力を利用して下流にあるダムの水を山頂まで引き上げ、電力使用のピーク時に放流して発電すると説明した。発電所の運用開始後は年間約17億7千万キロワット時のクリーン電力エネルギーを送出し、標準炭換算で約107万トン相当の石炭を節約できるという。  

中国貴州省の山頂に「蓄電池」、揚水発電所建設進む

3日、貴陽市修文県谷堡鎮で建設が進む揚水発電所。(貴陽=新華社記者/施銭貴)

 同社工程部の責任者、馮凱(ふう・がい)氏は「発電所の建設により、太陽光や風力など新エネルギー由来の電力を最大限に利用できる」と話し、省内電力網のピークカットやピークシフト、周波数調整、緊急時のバックアップ、予備力確保などの機能を備えた発電所がエネルギーの多元化と産業の持続可能な発展を促進するとの考えを示した。(記者/施銭貴)

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