シーラカンス捕獲が目標!深海探索のパイオニア番組が10年目突入で、爆笑問題&鈴木香里武が思いを語る『爆笑問題の深海WANTED』

爆笑問題の太田光さん、田中裕二さん、“令和のお魚王子”こと鈴木香里武さんが、もはやライフワークとなった深海の魅力を探る番組について語りました。

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過去9回の放送で、研究機関も驚くほどの激レアな深海生物の撮影・捕獲・展示に成功してきた、爆笑問題がMCを務める人気特番『爆笑問題の深海WANTED』。その最新回が、7月7日(日)の16時05分から、フジテレビ系にて放送されます。

記念すべき第10弾の今回は初めてスタジオを飛び出して、サンシャイン水族館で収録を敢行。収録を終えたばかりのMCの爆笑問題、解説を担当する鈴木さんに、10年を迎える番組への思い、この番組で迎えたいゴールなどを聞きました。

20年目を目指す番組が見据えるゴールは“人魚発見”!?

――年に1回の特番として10年目、10回目の収録を終えた今の気持ちは?

田中:率直に朝早かったんで眠たいというのがありますが(笑)。朝の7時くらいから収録してますからね。水族館の開館前に撮り終わらないといけないということだったので。

太田:魚が全員寝てましたからね。

田中:いや、起きてましたけども。

太田:でも10回だから10年、ずいぶん続きましたね。毎回必ず新しい発見があるという、貴重な番組だと思います。どこまで続けるんだろうね?20年目を目指しますか。

田中:我々もその頃は69歳でね。

鈴木:この10年の間に深海を除く技術、人々の知識も感覚もどんどん鋭くなってきています。番組を通して、深海研究の発展を改めて感じる回でしたし、ただの番組としてではなく、深海研究の一助になっているんだなと改めて感じました。

――今回は“深海の新種発見”をテーマに、照英さんが沖縄・久米島でロケを行っています。その様子をご覧になった感想は?

田中:素人はパッと見て、どれが新種なのかわからないじゃないですか。でも、新種の意味を知れて衝撃的でしたし勉強になりました。

太田:香里武くんみたいに詳しい人が見たら新種だとわかるけれど、我々から見たら全部新種に見えるからね。だから、もう全部新種って言っておけばいいんじゃないかな。

田中:ウソはだめだろ!

鈴木:新種発見というと壮大に感じて、研究者でないと行けない場所で研究者にしかわからない方法なのではというイメージがありますが、今回はその新種をいかにして見つけていくかということの“別の入口”を見せてくれている回かなと思います。

――改めて深海魚の魅力について教えてください。

田中:深海は光がまったく届かない闇の中なんだけれども、撮影でライトを当てるとものすごくきれいにそこに暮らしている深海魚が光る。それがミステリアスで魅力的だなと思います。

太田:普段、見ているマグロとかイワシとかとは全然違って、宇宙人を見ているんじゃないかなってくらい、何色にも光るってどういうことなのかなって。まるでわざと見せているかのようにね…都庁を光らせるプロジェクションマッピングみたいな。深海魚って小池都知事なのかな?という感じはするよね。

鈴木:深海魚ってよくグロテスクだとか言われますけれども、その突拍子もない姿形の全てにそうあるべき物語がある。気圧も高いし真っ暗だし餌も少ないあの過酷な世界で生きるためには、やっぱり普通の姿では難しい。全ての姿形に物語があって意味がある、深海魚の奥深さに僕は惚れ込んでます。

太田:透き通っていたりするのは本当に不思議だよね。ネオンみたいに光っているのもいるしね。

――20回を目指すというお話もありましたが、これまでも数々の発見をしてきたこの番組のゴールはどこになるのでしょうか?

田中:毎回、何かしらの新種を発見しているから、新種発見はもうゴールではない気がするよね。今まで捕獲されたことがない、どの水族館も欲しがるような、わかりやすく有名なところでいうとシーラカンスを捕獲するとか。照英さんがシーラカンスを釣り上げる、これができたらいいかなって気がします。

鈴木:いいですねぇ。

太田:そうだね、最終的には人魚とか見つけられたらいいよね。あとは、タイタニック号や戦艦大和に迫るとか、徳川埋蔵金とか、アトランティス大陸を発見するとか、そういう大発見みたいなものがゴールかな。

田中:そんなのは木曜スペシャルでやってください。

鈴木:それだと僕も解説のしようがない(笑)。僕としてはこの番組のゴールは自分なりには明確にあって、田中さんがおっしゃった通り、シーラカンスです。それも、国内で発見するということを、この番組で絶対にどこよりも早くやりたい。

今もシーラカンスは現存してるし、アフリカとかインドネシアに行けば、さほど難しくなく出会うことはできますが、ワシントン条約の関係があって国境を越えられないため、海外で獲ったものは国内で展示することはできない。国内の水族館で生きたシーラカンス展示するためには、少なくとも日本国内で見つけるしかないので。

――最後に、“謎が多い深海”にちなみ、爆笑問題さん同士で「お互いにいまだ謎なこと」を教えてください。

太田:田中とは知り合って40年以上になりますが、付き合えば付き合うほどわからなくなってきています。話が通じないことがどんどん増えてきた。人間ブラックホールみたいな感じで、全てのものを吸い込んで無にしてしまう人間がいたんだっていうのはすごい発見ですよ。

田中:太田さんのほうが世間的にはミステリアスな雰囲気があるのかなとは思いますけど、僕からしたら意外にそういう感じはなくて。ただ、誰かを怒らせるとか、炎上しちゃうみたいなところをなぜ気付かないのかが謎で。

今の世の中、「そんなこと言ったらそういう反発がくるじゃん」っていうことが分からないらしいんですよ。「太田はさすがいいこと言うな」と、大絶賛されるだろうと自信を持ってる(笑)。でも、でもそこをばっかり気にして何にも言わないとか、当たり障りないこと言うっていう性分じゃないのはわかってるんで。

太田:まあ、自分でも不思議っちゃ不思議ですけどね(笑)。

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