トンネル工事にボーリングマシン「温宿号」投入 中国新疆ウイグル自治区

トンネル工事にボーリングマシン「温宿号」投入 中国新疆ウイグル自治区

 【新華社ウルムチ7月7日】中国新疆ウイグル自治区で建設中の西天山特長トンネル本線出口にこのほど、トンネルボーリングマシン(TBM)「温宿号」が投入された。トンネルの建設・運用時の換気・排煙のため平行導坑を掘削する。横坑を合理的に設置して本坑の作業箇所を増やし、長距離トンネルの工期短縮を図る。

 同トンネルは、全長15.7キロ、最大埋設深さ2365メートル。国道219号線昭蘇(モンゴルキュレ)-温宿(オンスー)公路建設の難所とされ、寒冷、高緯度、高標高で年間を通して氷河に覆われる西天山南麓に位置する。

 温宿号は全長235メートル、重量約1800トン、直径8.83メートルで、天山山脈を貫通する工事に使用されるTBMの中で最も直径が大きい。交通インフラ大手の中国交通建設が開発し、工事の一部は同社傘下の中交一公局集団が請け負っている。

 国道219号線昭蘇-温宿公路の総延長は232.61キロ。イリ・カザフ自治州昭蘇県を起点とし、天山山脈を縦断してアクス地区温宿県に至る。建設総投資額は135億元(1元=約22円)余りで2027年開通を予定し、同自治区の南北を結ぶ新たな交通の大動脈となる。(記者/宿伝義)

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