トナカイ飼育文化を守る「90後」夫婦 中国内モンゴル自治区

トナカイ飼育文化を守る「90後」夫婦 中国内モンゴル自治区

3日、放牧場に設けた「撮羅子」(エベンキ族の伝統的な住居)の前で、ペンペン(盆盆)と名付けたトナカイと一緒に写真を撮る阿尤莎さん夫婦。(フルンボイル=新華社記者/貝赫)

 【新華社フルンボイル7月7日】中国内モンゴル自治区根河市金河鎮にある大興安嶺は、夏になると緑がうっそうと生い茂る。少数民族エベンキ族の妻、阿尤莎(アーヨウシャー)さんと漢族の夫、呉啓明(ご・けいめい)さんの夫婦はトナカイが木陰で休んでいる間、林の中で水くみやまき割り、トナカイの世話、観光客の受け入れに動き回る。

 エベンキとは「山林に住む人々」を意味する。エベンキ族の最も特徴的な集落「使鹿部落」の人々は長い間、大興安嶺の原生林に暮らし、狩猟を生業(なりわい)としてきた。「中国最後の狩猟集落」と呼ばれる。集落の人たちは2003年に根河市に移住したが、トナカイを飼育する伝統文化は今でも完全な形で続いている。

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3日、内モンゴル自治区根河市金河鎮に設けたトナカイの放牧場。(ドローンから、フルンボイル=新華社記者/貝赫)

 阿尤莎さんはオルグヤ・エベンキ族の一員で、小さい頃から家族と共に山林で育った。夫婦は「90後」(1990年代生まれ)で、地元で最も若いトナカイ飼いになる。トナカイの飼育文化を伝承するため、漢民族の呉さんは19年、阿尤莎さんに付き添って都会を離れ、金河鎮の森林にトナカイの放牧場を設けた。

 夫婦は忙しい毎日の中、空いた時間にスマートフォンで生活の様子を撮影し、ショート動画プラットフォームに投稿。トナカイの飼育文化を紹介し、観光客を誘致している。

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3日、放牧場で飼育されているトナカイ。(フルンボイル=新華社記者/貝赫)

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3日、放牧場でトナカイをなでる阿尤莎さん。(フルンボイル=新華社記者/貝赫)

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3日、放牧場で燻蒸(くんじょう)や防虫に使う植物を運ぶ夫の呉啓明さん(手前)とトナカイのふんを掃除する妻の阿尤莎さん。(フルンボイル=新華社記者/貝赫)

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3日、放牧場でまきを割る呉啓明さん。(フルンボイル=新華社記者/貝赫)

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3日、放牧場で夫の呉啓明さん(左)とショート動画を撮影する阿尤莎さん。(フルンボイル=新華社記者/貝赫)

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3日、トナカイの駆虫をする夫の呉啓明さん(手前)と阿尤莎さん。(フルンボイル=新華社記者/貝赫)

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3日、放牧場で水をくむ準備をする呉啓明さん(手前)。(フルンボイル=新華社記者/貝赫)

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3日、水くみに向かう呉啓明さん。(フルンボイル=新華社記者/貝赫)

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3日、根河市金河鎮の小川で水をくむ呉啓明さん。(フルンボイル=新華社記者/貝赫)

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3日、放牧場でトナカイに水をやる呉啓明さん。(フルンボイル=新華社記者/貝赫)

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3日、放牧場でショート動画を撮影する阿尤莎さん。(フルンボイル=新華社記者/貝赫)

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3日、放牧場で飼育されているトナカイ。(ドローンから、フルンボイル=新華社記者/貝赫)

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3日、放牧場にあるテントでコーヒーを入れる阿尤莎さん。(フルンボイル=新華社記者/貝赫)

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3日、放牧場で観光客にトナカイ文化を紹介する阿尤莎さん(左から2人目)。(フルンボイル=新華社記者/貝赫)

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3日、放牧場でトナカイと記念撮影する観光客。(フルンボイル=新華社記者/貝赫)

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3日、放牧場に設けた「撮羅子」で休憩する阿尤莎さん夫婦。(フルンボイル=新華社記者/貝赫)

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