素早い AED 使用でスポーツ中の心臓突然死はゼロを目指せる ~ 日本 AED 財団

公益財団法人 日本AED財団は7月2日、「『スポーツ現場の突然死』について」と題する緊急メッセージを公開した。6月30日にインドネシアで開催されたバドミントン・アジアジュニア大会の試合中に17歳の中国選手が倒れ、病院に搬送されたものの死亡が確認されたことを受けたもの。

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この選手は試合中に倒れた後、その場で胸骨圧迫(心臓マッサージ)やAEDの使用が行われないまま搬送された。同財団は、スポーツ中の突然の心停止は決してまれではないが、十分な準備とAEDによる素早い救命措置によりスポーツ中の心臓突然死はゼロを目指すことができるとしている。

同調査は2024年3月18日~21日、ウェブアンケートにより実施したもの。事前調査は企業・組織に従事する4,941名を対象とし、本調査はそのうちAIを業務で利用している組織の1,000名を対象としている。事前調査の属性は、職業では会社員が84.4%を占め、役職では一般社員が54.5%を占めた。年代や企業規模は比較的均一となっている。

AEDをすぐに使えば、電気ショックが必要な心停止かどうかをまず器械が判断し、音声で教えてくれる。それに従ってショックボタンを押すとともに、その前後に強く、速く、絶え間ない胸骨圧迫を行うことが救命に重要としている。

こうした痛ましい事故をなくすためにも、スポーツの参加選手や関係者はその開始前にAEDの場所を確認し、設置されていない場合はAEDを携行することを推奨している。人が目の前で倒れたら医者の到着を待つのではなく、一秒でも早く、現場に居合わせたコーチ、選手、審判、観客の誰もがとっさに手を貸すことが重要である。

こうした対応は日頃からの訓練が役立つため、同財団ではスポーツ現場におけるEmergency Action Plan(EAP:心臓突然死を防ぐための危機管理対応マニュアル)を提案している。

この不幸な出来事の翌日である2024年7月1日に、日本ではAEDが使えるようになって20周年を迎えた。このような不幸な出来事を繰り返さないためにも、あらためて、「まず呼ぼう、AED」という言葉を覚えて欲しいと呼びかけている。

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